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    • 2023.12.07 Thursday
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    【アパートの鍵貸します】(1960年)

    シャレた邦題で有名なビリー・ワイルダーの代表作の一つです!やっと観ました!
    アカデミー賞作品賞、監督賞、脚本賞、美術監督・装置賞、編集賞受賞とのことです^^


    ◆アパートの鍵貸します(The Apartment)1960年 
    監督:ビリー・ワイルダー 脚本:ビリー・ワイルダー、I.A.L.ダイアモンド
    保険会社の平社員バクスター(ジャック・レモン)は、上司の要望に応えて時々アパートの自室を貸すことによって出世を目論んでいた。それを知った人事部長のシェルドレイク(フレッド・マクマレイ)も利用者に加わるが、彼が連れ込んだ彼女は実は・・・

    出世のために、就業後4人の管理職たちへラブホテル代わりに部屋を提供している大会社の一平社員のお話です。だいたいいつも4人のうちの誰かが部屋を使っているため、自分は無駄に残業して時間を潰してから帰る毎日^^;時には深夜に突然「今から使いたいから」と部屋を追い出されることも!><
    しかしこれも出世のため!言うことを黙って聞くしかないというわけです。

    約束通り4人の管理職たちは人事部長へ主人公バクスターを熱烈推薦してくれたわけですが、「なぜ君はそんなに人気があるのかね?」と怪しまれてしまい白状するハメに。しかし部長は意外な反応。「オレにも貸せ。出世は保証する。

    んまぁ〜んまぁ〜んまぁ〜!5人もの上役たちが当たり前のように不倫していることが大前提での物語ってわけですよ。もぉ〜
    いえ、そこに文句つけてたら話が全く楽しめませんからね^^;映画にはこういう話もいくらでもあるわけですし。(私を落ち着かせる呪文→【現代は「男が浮気の一つもできんとは情けない」と言われる時代じゃなくてよかったわね!】)

    しかし部屋借りクラブに部長を加えたバクスター、ちょっと言ってくれちゃってました!^^
    大丈夫です。腐ったリンゴが4つでも5つでも同じですから。」ブラボー


    自分を無くして上役にへつらうサラリーマンの悲哀と、叶わぬ恋のゆくえ。切なそうなお話ですが、哀愁と笑いが絶妙に入り混じったジャック・レモンの真骨頂が堪能できる絶品ヒューマン・コメディです♪各賞受賞納得の面白くて温かいステキな映画でしたよ〜^^

    バクスターが恋したキュートな社内エレベーターガールのフラン。演じたのはシャーリー・マクレーンですが、どこで見た彼女よりもキュートでしたねー!「こんなにキュートなのか!」と若い頃の彼女の別の出演作を見て驚いた覚えがありますが、そんなもんじゃなかった。髪型かな?メイクかな?キャラは悩みを抱えながらも明るく振る舞う女の子で、バクスターを振り回してしまう部分もあるのですが、彼女なら許しちゃう♪って感じです^^


    小物使いで定評のあるワイルダーですので、この映画にもやはり色々ありましたねー。コンパクト(鏡)や鍵、そしてテニスラケットなど!
    しかしテニスラケットの用途のクダリでは、あの「ワイルドだぜぇ〜」でブレイク中(?)のスギちゃんのネタの網戸のクダリを思い出して苦笑してしまったり、感覚的には「食べないぜぇ〜」と言ったスギちゃんの方に軍配が上がってしまったりで、この映画を観るタイミングを誤った感が私の中に漂ってしまいましたが^^;
    とは言っても、もちろんその伏線の回収シーンは素晴らしかったですね〜。見つけた1本のスパゲティとジャック・レモンの哀愁漂う演技がもぉ切のぉて切のぉて><

    笑いという点では、現代人が本気で腹抱えて爆笑できるシーンなんかはないとは思いますが、やはり見逃せない巧さやえげつない安定感があり、観る人を...というか私を!惹き付けて止まないんですよね〜♪

    ところで脚本家としてワイルダーと名前を連ねているI.A.L.ダイアモンド。この方はどうも「昼下りの情事」「お熱いのがお好き」「恋人よ帰れ!我が胸に」などなど、ワイルダー作品の面白いものには必ずってくらい参加している脚本家のようですね。ということは、この名前を目印に観る映画を選ぶと良さそう♪^^覚えとかなきゃ!wilder





















    【ねえ!キスしてよ】(1964年)

    あけましておめでとうございます!今年もどうぞよろしくお願い申し上げます♪

    ずっと前に何かと一緒にまとめて買ったDVDですが、モノクロ映画だと分かって何となく後回しになっちゃってた映画でした。でも観てみればやっぱりビリー・ワイルダー!楽しいに決まってる♪


    ◆ねえ!キスしてよ(Kiss Me, Stupid)1964年 監督、脚本:ビリー・ワイルダー
    ネバダの片田舎に住む売れない作曲家オービル(レイ・ウォルストン)は、美しい自慢の妻をいつか誰かに取られやしないかと常に嫉妬の炎を燃やしていた。そんなある日人気歌手ディノ(ディーン・マーティン)と出会ったオービルは、自分の曲を聴かせるため彼を引き止め家に泊めることになったが、ディノが妻に手を出すのを恐れ、妻に内緒で代役の女を雇うことに・・・

    オービルの曲の作詞担当者バーニーのガソリンスタンドに偶然、スター歌手ディノが来店。売れない作詞家作曲家コンビにとってこんなチャンスはまたと無いぞということでバーニーは機転を効かせ、まんまとディノを引き止めた!

    お前の嫁に枕営業させて曲を売り込もうぜ〜!

    当然オービルは「んなアホな!」と怒るので、すかさずバーニーが商売女を雇って妻だと紹介すりゃいーじゃん♪と提案。作戦を開始するが・・・という、ちょいお色気系のコメディです^^

    このストーリーにはね・・・女子としては「何よ、それ!」と食ってかかりたいところですけれども^^; これがなかなか上手いこと作ってあるんですよねー。
    妻を愛してやまない作曲家にしても、成功を目指して色々画策する作詞家にしても、女遊びをしないでいられないスターにしても、どうもマヌケだったりあからさまに情けなかったりして憎めないんですよ。
    で逆に、妻と雇われた妻役の2人の女性は、別に "男のいいように使われる弱い立場" 的な存在ばかりではないし、むしろたくましい!あっぱれ!そして男性陣には喝!(古い)

    雇われた女役はセクシーで素敵なキム・ノヴァク。
    話的にはアホみたいな女が連れて来られるのかな?なんて予想したのですが、ワイルダーの笑いはそんな低次元じゃあないですよね^^;スミマセン。"きっちり素敵な奥さんを演じる女" がノヴァク女史によって好演され、小粋な笑いが作られてましたよ。

    でもまぁ正直ストーリーは不道徳だし、「それでメデタシでいいんだっけ?」って感じの腑に落ちない結末のような気もしたり・・・なんだけれども。だけど憎めない!(≧▽≦ って感じのコメディでした♪

    [メモ] ディーン・マーティンだかマーチンだかには興味ないです(笑)wilder













    【お熱いのがお好き】(1959年)

    私、毎晩お風呂の後、髪にドライヤーを30分近くかけてるんですよ。
    髪質の事情で乾きにくい上、髪質の事情でストレートロングヘアだし、髪質の事情でドライヤーで完全に乾かす必要があり・・・ってわけで^^;
    で、その退屈な30分間はテレビを観ながらこなしたいけれども音が聞こえなくてつまらない、ということで持っている洋画のDVDを再生しているんです。そしてそのついでに髪が乾いた後〜寝るまでの間だけその映画を観たりしています^^

    しかし実は、その時間に映画を丸まる1本観ることってなかなか無いんですよね。ごくたま〜につい全部観てしまう好きでしょーがない映画もありますが、大抵は半分くらい観たところで停止して寝ちゃう。この映画もその類いで、後半部分がほとんど記憶になく、オチなんか全く思い出せない状態でした。なので今回はもの凄ーく久しぶりに最後まで観てみましたー♪


    ◆お熱いのがお好き(Some Like It Hot)1959年
    監督:ビリー・ワイルダー、脚本:ビリー・ワイルダー、I.A.L.ダイアモンド
    1929年、禁酒法時代のシカゴでギャングの殺人事件を目撃してしまったバンドマンのジョー(トニー・カーティス)とジェリー(ジャック・レモン)は、消されるのを恐れて女性オンリーの楽団に女装して気付かれないように紛れ込むことに。そしてまんまとメンバーとしてマイアミへ逃れるのだが・・・

    ほほぅ!こんなに爽やか&ニヤリなオチでしたか!!
    ちゃんと最後まで観ないと勿体ない映画でしたねー・・・いや、一度は確実に観たはずなんですけどね。とにかく途中で止めるなんてやっぱり失礼だよな^^;

    マリリン・モンローが歌う「I Wanna be Loved by You」が有名な大ヒット作ですね。
    マリリンはトニー・カーティスとジャック・レモンが入り込む女性楽団の一員で、あくまで女性でいなければならない色男トニー・カーティスが熱をあげる美女という役です♪

    マリリン・モンローの伝記的映画「ノーマジーンとマリリン」によると、この頃の彼女は精神的にとても不安定で撮影には遅刻しまくる、楽屋から出て来ない、セリフは覚えられない・・・など、トラブルばかりだったようです。でももちろん完成作品ではそんなことは微塵も感じさせない溌剌とした演技で魅せてくれています♪
    (実際は違うけど)女子ばかりでの旅やリゾート地での仕事で、キャピキャピとガールズトークを楽しむ様がホントに可愛らしいの!
    役としてはやはりオツムの弱いおとぼけギャル。マリリン本人がやりたがらないタイプなのですが、コメディエンヌとしての彼女の演技はやっぱり本物♪ 演技が確かだからこそ皆が愛してやまない可愛らしさが出るのじゃないのかな?なんて思います^^ 貴女の演技は認められてるんだよ、と誰か彼女に言ってあげてください。

    ・・てな感じで、以前までの私的にはこれは完全にマリリンを観る映画で、マリリンがどれだけキュートかが一番重要な点だったのですが、現在の私の "マイブーム" 的にはやはり "ビリー・ワイルダー × ジャック・レモン" 作品という方向で注目したいところです^^ が、別に真面目に考察してレポートを提出するわけじゃないですから(笑)いつも通りですけども。

    恋愛な流れもありますが、基本的には女装してギャングから逃げ隠れている2人の男が可笑しい思いっきりドタバタなコメディです^^
    ワイルダー作品にジャック・レモンが起用されたのはこれが最初だそうですね。凄いアタリ役を貰った上に彼の持ち味を完全に活かされた脚本と演出も素晴らしく、これで人気者になれないわけがない!ってな状態です♪
    クルクル変わるジャックの豊かな表情や躍動感のある動きも思いっきり弾けてますし、トニー・カーティスとの絡みもマリリンとのキャピキャピな絡みもそれぞれ面白いですよぉ〜!
    もちろん女装した彼が大富豪のおじいちゃんに見初められて...なんて展開自体がプププですし!それ以前にこんな女装がバレずに通ってるってこと自体がプププですし!


    ホントに楽しい映画です。白黒だからってだけでスルーしてらっしゃるコメディ好きさんは、これは一度チャレンジしてみましょうよー^^wilder





















    【お熱い夜をあなたに】(1972年)

    観れば観るほどハマりますねぇ〜ワイルダー作品^^
    イタリアを舞台としたジャック・レモン主演のコメディです。


    ◆お熱い夜をあなたに(Avanti!)1972年 監督、製作、脚本:ビリー・ワイルダー
    アメリカの実業家ウェンデル(ジャック・レモン)は父急死の知らせを受け急遽イタリアへ。初代社長の父はここ10年、毎年この地でバカンスを過ごしていたのだ。イタリアへの道中、ぽっちゃりしたイギリス人女性パメラ(ジュリエット・ミルズ)と出会うが、父の死で焦っていたウェンデルはそっけなくかわすものの、実は彼女は父と共に交通事故で死んだ女性の娘だと知らされ・・・

    これはあまりヒットした作品ではないそうですね。やはりジャック・レモンがほとんどおちゃらけない役だったからなんでしょうか。
    バカンス先で亡くなった尊敬する父の遺体を引き取りに来て初めて、父の秘密を知りショックを受け・・・というちょっとシリアス風な話なんですよ。
    でも全体のトーンは特に重いわけでも暗いわけでもなくて、軽いコメディなんですけどねー。
    今回のジャック・レモンは大会社の副社長。ビジネスマンらしいピリピリカリカリした気質とイタリア人ののんびりムードの対比が笑い所を大きく占めていた感じです。

    そしてやはり、登場人物たちが皆チャーミング!
    中でもぽっちゃり娘を演じたジュリエット・ミルズのあの可愛らしさ!
    真実の愛の存在を信じるロマンティックなところ、ぽっちゃりを気にして卑屈気味になってるところ、そして無邪気な奔放さ!どこをとっても魅力的なんですよねー。彼女はこの役のために10kg近く太って撮影にのぞんだそうです。上手い具合に可愛く見える程度のぽっちゃり加減が素晴らしいですよね^^

    それから2人のために遺体引き取り手続きの手配などをするホテルの支配人。
    クライヴ・レヴィルという方です。ジャック・レモンとの絡みがとても面白かったですね。基本的にはスマートに仕事をこなす素敵な人ですが、さっさと遺体を引き取って帰りたい主人公と、イタリア人ののんびり体質が噛み合わない。なのに真面目な顔して飄々とやり過ごす彼のおちゃめな感じがたまりません^^

    そして主役のジャック・レモン。大規模な社葬を控えているのに、ことが全くスムーズに運ばずイライラし通しの男。父の秘密を知りパメラの立場をのみ込むと、即座に "誠意" を見せ、何もかも金で済むと考えるバリバリのビジネスマン気質。そんな彼がイタリアの空気とピュアなパメラに徐々に心ほだされて行く様子は、なかなか気分よく観られました^^

    ストーリーとしては、そもそもの話の設定が・・・^^; 個人的には気にし出すと全然ダメになっちゃうところなんですがー、登場人物それぞれのキャラが脇役までそこそこ感じが良かったので、話に関してはあまり気にしないようにして観るようにしてみました。(それでいいのか??)
    総合的には私はとても気に入った作品ですが、ビリー・ワイルダー初挑戦の時に選ぶ映画ではなさそうです。wilder

















    【情婦】(1957年)

    アガサ・クリスティ原作のワイルダー監督作品という個人的にツボな映画があると知り、数年前にDVDを買って1度もの凄く楽しんだ後「また忘れた頃に観よ〜」としまい込んだのですが、この度まんまと内容を忘れてしまったので2度目の鑑賞をしてみましたー^^
    (バカだけどお得でしょ?笑)


    ◆情婦(Witness for the Prosecution)1957年
    原作:アガサ・クリスティ「検察側の証人」
    監督:ビリー・ワイルダー、脚本:ビリー・ワイルダー、ハリー・カーニッツ
    お金持ちの老未亡人とふとしたきっかけで知り合い度々屋敷を訪れる仲となっていたレナード(タイロン・パワー)は、ある晩遺体となって発見された彼女の殺害容疑で逮捕されてしまう。彼は老齢の敏腕弁護士ウィルフリッド卿(チャールズ・ロートン)に弁護を依頼。しかしレナードの無実の証明できるものは、法廷では効力の低い妻クリスティーネ(マレーネ・ディートリッヒ)の証言しか無く・・・

    もぉ〜私ったら!><こんなに面白い映画をここまで忘れるか?!
    と自分で呆れるくらい、コミカルな掛け合いが満載だったことから肝心のトリックまで丸々初見のように楽しめちゃいました♪ ったくよく出来た脳味噌だぜ!チクショー(笑)

    アガサ・クリスティ原作の短編小説を著者自身が戯曲化した舞台劇「検察側の証人」を、ワイルダーが映画化した法廷サスペンスです。
    大どんでん返しと言えばこれ!と薦める人も多い傑作ですね^^
    私もいくら "すっかり忘れた" とは言っても、やり過ぎじゃないかってくらいに最後に畳み掛けるどんでん返しが目玉だったことくらいは記憶してましたし。
    で、そこが凄いというのはもちろんなんですがー、それ以前にこの話の登場人物たちとそれを演じた役者さんたちの魅力的なこと!!

    中でも病院から退院したばかりで看護士に付き添われている偏屈ジジィな弁護士と、うるさい程にしゃべりまくる看護士の女性がの掛け合いが最高♪
    のっけから『窓を閉めましょうか?』『いいから口を閉じてくれ』だの、『法学院でお仕事なんて弁護士さんは幸せね。昔、虫垂炎の弁護士と婚約したけど合併症で死んだわ。』『それこそ幸せな弁護士だ』などから始まり、『女じゃなかったら殴るとこだぞ!』などといった暴力発言までありながらも、熟練看護士&言う事を大人しく聞かない患者の面白コンビとして息ピッタリに楽しませてくれてました^^

    このクソジジィが、法廷ではキリっと敏腕をふるってくれるカッコいい弁護士に切り替わるのもたまらなく魅力的なんですが、その合間にも傍聴席の看護士から服薬の指示が出たりと、このコンビのやりとりはどこまでも付きまとってくれるので、終始楽しくて楽しくて!しかもこんなことが、実はちょっと重要な役割を果たしてたりするので侮れませんし^^凄いな〜

    小道具使いが楽しいワイルダー作品ですから、もちろんここでも印象的な小道具がいろいろ使用されていました。病人用に階段に取り付けられたリフトから、葉巻、薬の錠剤などまでのユーモアの数々ですね。文句を言いつつ乗ってみれば、子供か!と言いたくなるほどアホみたいに上下させまくるリフトなんかスゴいですよ。あのクソジジィに一気に親しみを持たせるんですから^^
    小ネタでは私は葉巻に注射をうつところにウケました♪

    もちろんミステリアスなマレーネ・ディートリッヒも素敵でしたね!
    私はマレーネの名前と顔は知っていても、動いているのを観たのはこれが(ほぼ)初めてでしたし、実際に何年代に主に活躍されていた人なのかという知識もなかったので、『綺麗だけど何歳くらいなんだろ?』なんて考えながら観てました。で、観終わってから調べました。
    なんとこの時56歳!!!
    観ながらの自分の予想では、40歳を越えてるか?越えてないか?で考えていたので、本気でビックリです!年齢なんか微塵も感じさせない脚線美が見事です!
    そしてあの "可愛い子ちゃん" にはなれない知的なクールビューティは素敵過ぎます。クリスティン・スコット・トーマスです。(「です」って違うし・・笑)

    ただ、被告人レナード役のタイロン・パワーという方も私はこれしか見たことありませんが、何が悪いわけでもないけどあの濃い顔が好みでないために、残念ながら個人的には魅力を感じられませんでした。私の極少な知識の中からだと、この役はウィリアム・ホールデンってイメージだったなー^^;wilder













    【あなただけ今晩は】(1963年)

    というわけで(?)、ビリー・ワイルダーのロマンス系コメディを観てみました。私には絶対こっちでしょ!ってことで。

    ◆あなただけ今晩は(Irma La Douce)1963年 
    監督、製作、脚本:ビリー・ワイルダー
    パリの娼婦街に配属された新人警察官ネスター(ジャック・レモン)。勇んで早速ガサ入れしたが、客の中に彼の上司が居たためにあっけなくクビに。その後ひょんなことからこの界隈の稼ぎ頭"かわいいイルマ(シャーリー・マクレーン)"のヒモになるが、純情な彼は大好きなイルマが他の男を客に取ることに耐えられない。そこで思い切った作戦に出ることにするが・・・

    いえ〜い!こういうのが観たかったんですよ!
    追求し出したらいくらでもツッコめるユルいコメディ^^楽し〜!!
    バカバカしくても、とぉってもキュートなお話でしたよ。
    一途で真面目な男と娼婦のカップルと、ある"もう一人の男"との可笑しな三角関係の物語。
    現実的な話じゃないけど、この男ネスターの考え方は好きですね。変だけどいい人じゃないの^^

    お気に入りはみんながいつも出入りしてるカフェのマスター♪
    過去の経歴が多すぎるギャグが最高!飄々としたキャラも面白いし、やっぱりセリフがいいんですよねー。「それはまた別の話。」っていかにも名ゼリフだし。

    ジャック・レモンはこれまで「お熱いのがお好き」と「ショート・カッツ」で見たことがあっただけ。「お熱いのがお好き」では二枚目のトニー・カーティスとコンビなため彼は完全な三枚目。もちろん面白いとは思ったけど個人的にはトニーと比較してジャックは全くのノーマークで終ってたんだよね。
    なので全然興味なかったんですが、割といいじゃないですかー!
    これもアホくさい位の完全なコメディなので顔も演技も当然三枚目なんだけど、私の中に印象として残ってたよりいい男だったよ^^
    これ観ててジム・キャリーってジャック・レモンに似てるんだねーってことを発見しましたね。そう思ったら更に観やすくなった感じ♪

    そしてヒロインのシャーリー・マクレーン。
    正直言って彼女の魅力も今まであまり解らなかったんですよ、私。
    しかしここでは初めて可愛い!!と思うことができました。顔は今までの印象と大して変わらないのに、なんでこんなに違う??と不思議だったんですが。やっぱキャラですかねー?媚びを売るような雰囲気はないのに、沢山出て来る女性たちの誰よりも可愛らしいの。今回は完全にまいりました。

    ビリー・ワイルダーなんて言ったらやっぱり、ホントに真面目に映画を観てらっしゃる詳しい方がウンチクを色々語るような名前なんだろうなーと思うので、私みたいな「面白いから好きー!」という気軽な楽しみ方をしてる者には何も言えることなんか無いんですけど、これからも彼の名前に釣られてどんどん観てみたいなーと思ってます^^wilder













    【失われた週末】(1945年)

    詳しくは知らないんですけどビリー・ワイルダーのユーモアのセンスが私、たぶん好きです。でもこれはコメディではないんですよね^^;だけどアカデミー作品賞、監督賞、主演男優賞、脚本賞の受賞作ということなので、興味を持ちました。この辺のクラシック作品はDVDが超廉価盤で出てていいですよねー。


    ◆失われた週末(The Lost Weekend)1945年
    監督:ビリー・ワイルダー、脚本:チャールズ・ブラケット、ビリー・ワイルダー
    33歳のドン(レイ・ミランド)は兄のアパートに世話になりながら、売れない小説を書いている。しかし書けなくなると酒を飲み、すっかりアルコール依存症になってしまった。恋人ヘレン(ジェーン・ワイマン)の心配も他所にとにかく酒びたり。兄は週末4日間を健全に過ごさせようと田舎への旅行を計画するが・・・

    なかなか怖かったですねー・・・。
    かなり本格的に酒への執着を見せ続ける男の話で、ちょっと滅入りました^^;
    話の入りこそ私のイメージするワイルダーっぽい!って感じで少しワクワクしたくらいでしたが、その後はとにかくヤな感じなんですよ。
    嘘をつき、自分を愛する人たちを裏切り、自分の大切だったものまでどうでもよくなり・・という、これが依存症ってことなんだよなぁー・・と終始眉をひそめながら観ることになりました。

    深刻な問題が題材で、主人公はどんどん鬼気迫って来るしで、暗く暗くなってきますが、彼を取り巻く周囲の人物たちが好感度高めなキャラになっていたので、観ていて落ち込み続けるだけにならないのが良かったですね。
    特にガールフレンド、ヘレンの天使ぶりや気のいいバーテンは、主人公にとっての救いってだけじゃなく、観ているこちらにとっても救いだった感じです^^
    そして彼女との出会いのエピソードや、主人公がいちいちタバコを逆さにくわえるという"ギャグ"(じゃない?笑)などなど、怖い話ながら何気にユーモラス?と思わせる場面が散りばめられてるのが「やっぱりワイルダー♪」って感じで、そいういう意味では期待通りでしたね^^

    とは言っても、アルコール依存症の彼の行動が私にはどうしても我慢し難いので、何度も観られる内容とは言えないですね。でも結末のあっさりし過ぎ感も少し気になりながらも、アル中男を演じたレイ・ミランドの演技も含め、目を離せないドキドキ感はとても楽しめましたし、アカデミーの主要な賞をとった映画として納得できましたよ^^ 凄かったです。wilder













    【麗しのサブリナ】(1954年)

    無邪気なオードリーと、軽めなホールデンが好き

    ◆麗しのサブリナ(Sabrina)1954年
    監督、脚本:ビリー・ワイルダー
    大富豪ララビー家のお抱え運転手フェアチャイルドの娘サブリナ(オードリー・ヘプバーン)は、当家の次男でプレイボーイのデヴィッド(ウィリアム・ホールデン)に夢中。かなわぬ恋に悩む娘を心配した父は、サブリナをパリの料理学校へ送る。2年後、エレガントに成長して帰国したサブリナに今度はデヴィッドが夢中になる。デヴィッドを仕事上都合のよい、財閥の娘と結婚させようと画策していた事業家の長男ライナス(ハンフリー・ボガート) は、2人を引き裂こうと企てるが・・・

    シンデレラ・ストーリーです。でも、サブリナは決して玉の輿に乗りたかったわけではないですよね。小さい頃からずっと近くに 居たデヴィッドに夢中だっただけ。
    とはいっても、やはり夢のある物語ですよねー。大好きです!

    なんといってもまだまだ若いオードリーのキュートさ!これは「ローマの休日」の翌年の作品で、彼女は25歳くらい。でももっと若く感じます。
    ララビー家で開催されるパーティを木の上から覗き見する愛らしいサブリナ。パリから帰国した日偶然デヴィッドに再会してのお茶目なサブリナ。訳あってライナスのオフィスへ出向き大きな社長椅子でくるくる回ってはしゃぐ無邪気なサブリナ。どこを見てもほんとにカワイイ〜!私のお気に入りは「We Have No Bananas Today〜♪」という変な歌を歌うサブリナ!超ラブリー


    サブリナの初恋の相手デヴィッドを演じるウィリアム・ホールデンは、当時36歳くらい。プレイボーイとしてキャッキャッするにはギリギリな感じですが、結構似合ってると思います。お金持ちならあれで充分モテるでしょうしねー。堅いライナスとの対比で軽快さとやんちゃな次男坊らしさが倍増して、若い娘が惹かれそうなカッコよさを感じました。

    その無粋でお堅い仕事人間のライナスは、ヘプバーンよりもホールデンよりもずぅ〜と年上のハンフリー・ボガート(当時55才で、ほぼ晩年)。一見老け過ぎな気もするんですが、元々候補だったケイリー・グラント(当時50才)よりは断然いいと思います。私が持つイメージが片寄ってるのか分りませんが、グラントのライナスではデヴィッドとキャラが被っちゃいそうじゃないですか?だとすると、逆のタイプの兄弟とはならず全然違って来ちゃいますもんね。


    ところでライナスの『仕事一筋でオフィスが自分の家、これは"妻"には理解できないから結婚しない』という考えは凄いなーと思います。相手を思いやってのことですから、素晴らしいですよね。たとえ自分が家庭を優先できないと予想できても、もしくは自分のこだわりを捨てることになっても結婚を選んだりする場合も多そうだもんね。

    サブリナのパパも何気に好きです。古いタイプの父親で「月に手を伸ばすのはやめなさい」とサブリナを心配するんですが、主人に仕える仕事柄か口調はいつも穏やかで、ほどよい品と威厳を持つ尊敬すべきパパ像なんですよね。あのララビー家の父親(主人)も、敬意を払うべき男だと言ってました。そんなことを言うララビー・パパも結構いい人だなーと思いました。

    この話は、サブリナ中心で回ってるんでサブリナに感情移入して一喜一憂する感じになるんですが、何も知らずに楽しそうにしてるデヴィッドの婚約者がちょっと可哀想に見える部分もありました。結局のところプレイボーイはあかんね・・なんて思ったりして。
    サブリナを応援するララビー家の使用人たちと、パリでサブリナに「馬の真似をするのはやめなさい」と助言するバロンがキュートで好きです^^
    ところで、大金持ちは天気を操作できるんですか??wilderaudrey







    【七年目の浮気】(1955年)

    ピュアで可愛いいマリリンと中年男のキュートなコメディ♪
    ◆七年目の浮気(The Seven Year Itch)1955年
    監督、脚本:ビリー・ワイルダー
    妻子を避暑地へ送り出し、つかの間の独身に戻った結婚7年目の夫リチャード(トム・イーウェル)。アパートの階上の部屋を夏の間だけ借りたという若い美女(マリリン・モンロー)と知り合い、彼女との色々を妄想し浮気心を抱き始めるが・・・
    マリリン・モンローといえば、あごを上げて目をトロンとさせたポーズの写真がやたら多いんですが、どう見てもそんな顔よりもクリンっと目を見開いてちょっとキョトンとした顔の方がずぅっと魅力的だと思う。この映画の中ではそのキョトンとしちゃう場面がちょくちょくあるんですよねー。

    マリリンには誘惑する気などさらさらないのに、中年男リチャードは勝手に妄想で盛り上がり、不審な挙動を連発。
    そりゃーキョトンとなるでしょう^^


    その妄想男リチャード。「なさけないことに7年間一度も浮気をしたことない」そうで、とっても良い旦那さんなはず。("なさけない" なんて考え方はやめなさい!)"夏の間は妻子を避暑地へ行かせ男達は独身に戻りやりたい放題"というのが世間の風潮らしく、その流れで妄想が始まっちゃうわけですね。(男のやりたい放題の1つが「タトゥーを入れる」ってのが笑える^^)

    幻影の妻を相手に自分がいかにモテるかの主張から始り、階上に美女が越して来たと分かればその美女をネタにどんどん暴走。またその彼女が愛想の良い娘だから更に妄想は膨らんじゃうのは仕方ないよねー。
    なんだかんだで実際に彼女を部屋へ招くと、冷房が完備されたリチャードの家を気に入った彼女は、罪なことに服の下に冷気を入れようとシャツをめくってみたり・・・。でもそれがどう見ても、全然誘っちゃいないのよ。その辺がマリリンの上手いところだよねー。無邪気な様子がとっても可愛らしいの♪

    彼女との時間をいい雰囲気にしようと計画するリチャードがレコードに針を落とし、聞こえて来たラフマニノフのピアノ協奏曲第2番に対して彼女が言ったセリフは、「クラシックね!歌がないもの!
    !!!可愛過ぎるっしょ〜!
    それにこの作品中私が一番の気に入ってる場面で、歯磨き粉のテレビCMをやっている彼女がリチャードを前にCMの実演をしてみせるところ!最後の、ゆっくり歯を見せる部分の絶妙な動きと間!完璧!!


    そして後日には一緒に出掛け、例の地下鉄の通風口からの風でスカートがめくれ上がるシーンとなるわけですが、セクシー系の有名シーンとして知られるこの場面でも、実はこの女の子のキャラは変わらずやっぱり無邪気で可愛らしいんですよねー。
    このシーンは、ロケをマリリンの当時の夫ジョー・ディマジオが見に来ていて、何度も取り直す度に下着を見せまくる彼女を見て憤慨し、それが原因で離婚となったことでも知られてますよね。(ミラ・ソルヴィノとアシュレイ・ジャッドの『ノーマジーンとマリリン』でもその場面を再現してるのを観ました♪日本でもDVD化して欲しいなー)
    そんなこんなでリチャードは彼女の魅力に打ち勝てるかどうかってとこなんですが、基本マジメですからね。浮気心が起きちゃってることを自分で問題にしてるし、本当にいい人ですよ^^
    ちなみにリチャードの妻の役はイヴリン・キース。「風と共に去りぬ」でスカーレットと姉妹喧嘩していたスエレンが、優しくて穏やかな奥様として登場してました。とにかく私はこのビリー・ワイルダー特製の小洒落たコメディが大好きです!wilder











    【昼下りの情事】(1957年)

    必死に背伸びして見せるアリアーヌが愛おしい♪

    ◆昼下りの情事(Love In The Afternoon)1957年
    監督、脚本:ビリー・ワイルダー
    私立探偵の娘アリアーヌ(オードリー・ヘプバーン)は父の調査書を盗み見て、フランク・フラナガン(ゲイリー・クーパー)というハンサムなアメリカ人富豪で世界的なプレイボーイに憧れを抱いていた。ある時、父(モーリス・シュヴァリエ)の調査で妻がフラナガンと不倫をしていると確信した男が、拳銃を片手にホテルへ乗り込むことを知ったアリアーヌは、フラナガンを助けるために自分の素性を隠して彼の部屋へ先回りすることに。それをきっかけにフラナガンに恋をしてしまい・・・。

    パリを舞台としたヘプバーン主演のラブコメです♪恋の種類の紹介する冒頭のナレーションと映像から大好きです。楽しい恋愛コメディの始まりとしてワクワクさせてくれるの。

    そして、音楽学校の10代の学生を演じているヘプバーンは、この時なんと28歳だそうです。だいたいいつも実年齢より若い役をやってるようですが、これは特に凄い気がする。私には若い学生にしか見えないですよ。しかもこのいかにもウブで恋愛経験なんか無いって感じの可愛らしいアリアーヌが、フラナガンの気を引くために彼氏が何人もいるプレイガールのフリをするわけですよ。しかもパパの事件簿で読んだ内容を参考にした多彩な恋愛遍歴!めちゃくちゃ過ぎて笑えます♪


    相手役のゲイリー・クーパーは彼女の父親くらいの年齢なんで、最初はえーっ??って思ったんだけど、多分あの大人の渋いムード+お調子者のプレイボーイってところに惹かれるんでしょうね。この役にはケイリー・グラントも候補になってたそうだけど、渋さで言ったら断然クーパーなんだろうね。どちらもあんまりよく知らないけど^^;最終的には私はクーパーさんで満足です。

    パパ役のモーリス・シュヴァリエも大好きでした。いつも優しくて、思いやりがあって、ちょっぴり厳しくて、愛に溢れてて、ウィットに富んでいて・・・理想のパパですよぉ。この俳優さんは私はこれでしか見たことがないんですが、ちょっと調べたらなんだか可愛いビデオを見つけました。→YouTube
    この映画の時よりも何十年も前って感じですけどね^^

    フラナガンの部屋だけかと思いきや、その他行き先にもついてくるジプシー楽団も笑える♪サウナとか良かった^^
    それと、彼女が大人の男性に夢中になっているとは知らず、アリアーヌに真剣に恋をしちゃってる同級生の真面目な青年ミシェルもコミカルでいいキャラクターです♪(コミカルなんて言ったら悪いくらい真剣でかわいそう・・)

    しかしビリー・ワイルダー、面白いですねー。巧みで小洒落たユーモアに溢れてて。グレタ・ガルボの「ニノチカ」にハマって、調べてみたら大好きな「麗しのサブリナ」や「七年目の浮気」もワイルダーなんだと判って、これはもっと観たい!と。で、少し凝ってみましたが、結局8作観て止まってますが・・・。これからももっと観たいですね。
    とにかく私はこのロマンティックでキュートな映画が大好きです!wilderaudrey













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