スポンサーサイト
一定期間更新がないため広告を表示しています
- 2023.12.07 Thursday
- -
- -
- -
- -
- -
- by スポンサードリンク
これがイアン・カーティスの苦悩だったのか ◆コントロール(Control)2007年 監督:アントン・コービン(写真家)
全編モノクロです。監督が写真家だから?美しくは見えたけど、どうなんでしょうね?決して美しい話というものじゃないのに小綺麗に見えて微妙な気もします。 ジョイ・ディヴィジョンには以前(そんなに昔ではない)少しチャレンジしたことがありましたが、あの低音過ぎるヴォーカルがどうしても好きになれなくて真面目には聴かずじまいになってました。それからちょっと経ってから、ニュー・オーダー(イアン亡きあと残されたメンバーによって結成されたバンド)を少し好きになって聴いていた時期があったので、もしかしたら声は置いといて音楽的に好きかもしれないと思いこの映画を観てみました。 まず、私はイアン・カーティスを写真と映像を少し見たことがあるだけですが、このサム・ライリーという役者が凄くイアンに似ていることにびっくりしました。ライヴ・シーンが何度もあるんですが、手をバタバタさせる妙な動きで歌う姿もよく研究されてるようでとりあえずそこに感激。そして歌も結構カッコいいじゃないか!と更にびっくり。これなら聴ける、いや聴けるどころが好んで聴きたいと思える歌、曲でした。 ・・・が、誤解だったようで、どうやら映画の中ではこの俳優が歌ってたみたい^^; 残念。家にある「24アワー・パーティ・ピープル」(Joy Divison他マッドチェスターの生みの親トニー・ウィルソンを描いた映画)のサントラに収録されてるのを聴いてみたら、やっぱり違ってました。そして、やっぱり好きになれそうになかった・・・ それはいいとして、イアン・カーティスについてはジョイ・ディヴィジョンのヴォーカルで若くして自殺したカリスマ・ミュージシャンである、としか知識がなかったので、どんな人かな?と興味はありました。映画は、彼が学生時代でバンドに参加し始め、デボラと出合った頃から始まります。それは多分、これがイアンの妻デボラの著書を原作としているからですね。なので、妻から見た、イアンに関して起きた事実を並べた感じになっています。 見た感じはロックが大好きだけど、どちらかというと物静かでしかし内に何か秘めているという、いかにも後にカリスマ・ロック・スターになりそうな雰囲気かな。その彼に何が起きて23歳での自殺に至ったのか・・・。まぁ、あんな澱んだ感じの歌を歌ってた人だし、なんらかの苦悩を抱えてたんだろうと想像していたんだけど・・・これで観た限りでは、これだけのことを受け入れて対処するには彼が若すぎた、というだけなんじゃ・・・という気がしました。19歳で衝動的に結婚、ノリで子作り。音楽では成功しているものの、愛人が出来て、それが妻にバレて・・・そんなに大したことが起きた感じには思えないもんね。ただただ若すぎた、もしくは繊細過ぎたとか。バンドに関するプレッシャーもあったのかも。 映画には描かれてないけど、メンバーのバーナード・サムナーと何かあったという話も聞いたことあるし。結局ここではイアンの心の中まではあんまり判らないですね。 各エピソードとそれを元に詞を書くイアンそしてその曲、と繋げて見せてくれるという構成はなかなか良かったです。普段歌を聴く時にあまり歌詞を気にする方ではないんですが、ここではなるほどと思いながら興味深く歌を楽しめました。 淡々と語られる雰囲気の映画ですが、要所要所に挿入されるバンドの演奏シーンがいいアクセントになっていて最後まで全くダレることなく観られましたし、映画としてはとても好きな作品でした。 イアン役のサム・ライリーは、オーディションでジュード・ロウやイライジャ・ウッドなどを抑えてこの役を獲得したって話です。ジュート・ロウやイライジャ・ウッドって・・・それは無いですよね・・。このサム・ライリーが大正解!!ジョイ・ディヴィジョンに興味があったら是非観てみてー。 |