バカをバカにするという低俗な遊びを喜ぶ "人でなし" へのブーメラン!
◆奇人たちの晩餐会(Le Diner de Cons)1998年
監督、脚本:フランシス・ヴェベール
最強のバカをゲストに招いて見世物にする晩餐会を開いている人たちの話。アメリカ版リメイク作品を以前に観た作品です。こちらはオリジナルのフランス版。
こちらの方が素直に笑えた気がします。
アメリカ版のスティーヴ・カレルのキャラがなんとなく知的障がいを思わせる感じだったのに対して、こちらはひどく頭の回転が悪いってくらいの所謂 "バカ" 。何かに気を取られて本来の目的を見失って失敗、その直後に自分でもやらかしたことに気づくという、私みたいな(^^;)タイプに近い。(ただし彼は一流、私は "ただのバカ"。)
その違いで、アメリカ版の方がより悪趣味に思えてきました。
結局バカなキャラがバカらしいことをやって見せ続ける映画なので若干クドくもなっては来ますが、電話のクダリの繰り返しはサイコーに好きでした!
アメリカ版でルーシー・パンチがハジけ跳んでいた色情女のキャラが、こちらでは全然地味だったのが肩透かしでしたが、意外とそれがクドさが多少薄めていたのかもしれませんね。そういえばアメリカ版にはもっと濃い男も登場していたし(ザック・ガリフィアナキスまでいたし?)、結局やり過ぎていたのかな?
※主演バカの "作品" の内容は、アメリカ版の方が見応えがあっていいですけどね。
こちらの主人公であるバカを見つけて招待する男は、何気にお気に入りなティエリー・レルミット。このキャラは基本的にアメリカ版のポール・ラッドとさほど変わらない感じだったと思います。でもポールの方はイラついたり怒ったりする感じがわりと本気で怖く感じちゃう(私はね。)のに比べて、レルミットはある程度の紳士度を保っていたので観ていて安心でした^^ 笑いをこらえきれない友達の存在もナイス!
忘れた頃にまた観たい!って感じの名作コメディでしたね♪