ひどく深刻な内容っぽいから、とずっと避けてたんですが、マット・ボマーのファンになったからには彼の受賞作品を観ないわけにはいかなくなったので・・・^^;
80年代から舞台でたくさん公演されている、脚本家ラリー・クレイマーの自叙伝的作品だそうです。
◆ノーマル・ハート(The Normal Heart)2014年
監督:ライアン・マーフィー
これがテレビ映画...( ̄□ ̄;)と唖然とするくらい、すごくパワフルなドラマでした。観て良かったです!!
ゲイの間で蔓延し始めた "ゲイ・キャンサー" ― のちのエイズ。
ライターである主人公らがこの病の認知、研究・解明のための予算を求めて必死に声を上げるも、多数派である異性愛者には関係ないこととして社会は一切の手出しを拒む。そのため病気の研究は進まず、原因も対策も判らず死者を増やしていき・・・。
「じゃあいったい何人死ねば重要視してもらえるんだ!」
とてもとても腹立たしいです。でもこれがこの病の歴史なんですよね。
"ゲイ→死の病を発症" という情報だけが広がり、ゲイへの差別が増幅するばかり。世間へ熱弁を振るえば振るうほど反発にあい、ゲイ・コミュニティの中ですら疎まれてしまうなど、全然上手くいかない。
単純なことのはずじゃないですか。人間同士、生きる権利や愛する者を失う悲しみを理解できないはずはないんですよ。・・・そうは言っても単純には行かないんですよね。その歯がゆさにプルプル震えながら、この愛のドラマに涙しておりました。
この物語への思い入れが強いというマット・ボマーの渾身の演技も、美しい登場から辛い最後まで光っていましたね。痛々しいほどの減量をしてのぞんだ彼の見事な仕事ぶりは必見です!
主人公でフィリックス(マット)の恋人役のマーク・ラファロにも釘付けになりました。個人的には今までこの人に注目したことがなかったのですが、一気に贔屓の役者さんになりました。全てのシーンにおいて人間味に溢れていて、目が離せなかったです。(マットが一緒に映ってる時だけは、どうしても視線はマットへ... 笑)二人の恋人同士としての幸せなシーン、そして苦しく切ないシーンもとても良かったです!
日本盤も早く発売してください!!