現在は閑散としているグランド・ブダペスト・ホテル。完璧なおもてなしが評判だった、かつてのこの超高級ホテルの現在の所有者ゼロが、このホテルを手に入れた経緯を語る。
伝説のコンセルジュと呼ばれるグスタヴと懇意の間柄だった富豪の老婦人が自宅で殺害され、遺言により価値の高い名画がグスタヴに遺された。しかし殺人の嫌疑がかけられたグスタヴは、ロビーボーイのゼロを伴い逃亡するが・・・
◆グランド・ブダペスト・ホテル(The Grand Budapest Hotel)2013年
監督、脚本:ウェス・アンダーソン
ウェス・アンダーソンへの苦手意識が、私はかなり大きいです。しかしこれ、自分が成長したのか映画がハードルを下げて来たのか、普通に楽しめちゃいました。
いくつか評論を見ると、どうやら後者でもあるようですが、前者もあったと思います。ま、実際のところは "成長" なんて大層な言葉を使うことじゃなく、俳優の顔を以前よりもたくさん知っているってだけですけども。
私にとっての映画鑑賞の最大の楽しみとも言える要素、「この人がこの役を!」という点が、たっぷり堪能できる映画なんですよねー。しかも今回は個人的に好きな役者さんが目白押しでしたから、それだけでかなり楽しい!
ウィレム・デフォーやティルダ・スウィントンの怪演、F.マーレイ・エイブラハム、エドワード・ノートン、マチュー・アマルリック、エイドリアン・ブロディ、ハーヴェイ・カイテル等の適材適所感、レア・セドゥ、オーウェン・ウィルソン、ジェイソン・シュワルツマンなどのこれだけ?感、などなど豪華豪華♪
主役のレイフ・ファインズの熟女キラーっぷりにニヤリとしつつ、温かみのあるステキキャラにもそこそこ満足。その相棒となるロビー・ボーイの聡明さによる安心感も良かったですね。彼とその恋人(若きゼロとアガサ)を演じたシアーシャ・ローナンとトニー・レヴォロリはどちらもココで初めて見ましたが、今後どちらも注目したい感じ。
内容もハードルが下がっていると言えるだけあって、これまで観た作品とは違いダレることなく、軽妙な映像と音楽や話の運び、ポップな世界観が思いっきり楽しめました。
元々全く期待しないで観たお陰もあると思いますが、予想に反して結構好きだと言えそうです^^
ウェスの映画は合わないことは分かってて観たので、私も笑いについてはまぁ・・・^^;
とにかく今作には自分の好きな人がいっぱい出ていたので、それだけでテンション上がりまくりだったのです。
コサックダンス、可愛かったですね〜♪「シェフ〜三ツ星フードトラック」のエンドロールにも期待したいと思います(?笑