エヴァ・グリーンの名前につられて録画してみました。
Wiki に一行だけ書かれたあらすじを見た限り特に期待しませんでしたが、古い映画を見ているような錯覚を起こす映像が、感じ良かったです。
◆ドリーマーズ(The Dreamers / I SOGNATORI)2003年
監督:ベルナルド・ベルトルッチ
1968年パリ。アメリカ人留学生マシューは、シネマテーク前のデモで出会った双子の姉弟と意気投合し、彼らのアパートに滞在することに。
映画マニアの学生3人による議論やクイズ、(その手法が良いのかどうかは分かりませんが)たまに挿入される当時の本物の映画のシーンなど、映画への愛が散りばめられていて(ちょっとしか分からなかったけど)楽しめました。ま、とにかくエロかったですねー。
二人の世界から出ようとしない姉弟の、近親相姦風の奇妙な関係と、それを目の当たりにして戸惑い振り回される主人公の物語。これ、結構スキでした!
この双子の関係は理解できないけど、見てる分には面白いし美しいし、巻き込まれて半ばパニック状態にもなる(そりゃそーだ!)主人公の対応や変化など、ちょっと変わった青春映画として楽しめました^^
姉弟はお互いから卒業しようと考えたんでしょうか?それにマシューを利用しようと考えたということかな?なんだこれは・・・と戸惑いながらも、ある事実の発覚を経て二人の世界に馴染んでいったマシュー。彼が良い作用をもたらせたら良かったのですが、そう簡単に二人の間に割って入ることはできなかったわけですねー。う〜む、せつない。
惜しみなく披露された
エヴァ・グリーンの裸体はあんまり好みではなかったけど(彼女自体は好きですよ)、その弟を演じた
ルイ・ガレルがちょっと気になる系統でいつの間にか釘付けになってました♪
マイケル・ピットは、見た目あまり好みでもないですが、異国のミステリアスな姉弟の閉塞的世界に突然引きずり込まれた青年を、これまたスゴい体当たりで演じていてお見事でした。
ヨーロッパの俳優がやると「おぉーさすが!」って感じだけど、アメリカ人がやるとなぜか「ここまでやるなんて!凄い頑張ったね!」って思っちゃう。何か偏見があるんでしょうね...^^;ヤダワ、ワタシッタラ
ところで、68年のトリュフォー監督作品「夜霧の恋人たち」の冒頭に、閉鎖されたシネマテーク・フランセーズ入り口の映像と共に『アンリ・ラングロワのシネマテークに捧ぐ』という文字が出されていました。
ラングロワ追放に対して起きたデモは「夜霧の恋人たち」の撮影と同時期にあったそうで、トリュフォーは「シネマテーク・フランセーズ擁護委員会」に参加、主演のジャン=ピエール・レオーもデモに参加していたそうです。
この「ドリーマーズ」の中では、68年当時のデモに参加する若き日のレオーの姿を捉えた映像と、2003年現在のレオーが当時のレオーを演じた(っぽい)映像が混ぜられていました。面白いとは思うけど、明らかに老けているレオー氏が出てくることで若干混乱しませんでした??