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- 2023.12.07 Thursday
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「バンバン・クラブ」という言葉から、戦場写真家ケヴィン・カーター関連の話だろうなと予想できたのは、私が Manic Street Preachers のファンだからってだけなんですけどね。 ずばりケヴィン・カーターのことを歌った曲があって、歌詞の中にバンバン・クラブという言葉も出てくるんですよねー。 それでも私は「その昔、ケヴィン・カーターという人に関する議論がどうやらあったらしい」としか知らないままだったので、この機会に見てみようかと。 ◆バンバン・クラブ -真実の戦場-(The Bang Bang Club)2010年 監督:スティーヴン・シルヴァー
ケヴィン・カーターという人は、1994年、ハゲワシが餓死寸前の少女を狙っている写真でピューリッツァー賞を受賞した人です。スーダンの飢餓を訴えた彼の写真は、賞賛と同時に「なぜ撮影以前に少女を助けないのだ」という批判も寄せられ論争を巻き起こした、とのことですね。 この映画の中でも、この件に至る経緯やケヴィンの精神状態なども描かれていました。 映画全体としては、アパルトヘイト末期で内戦が激化する南アフリカで仕事をしていた、ケヴィンを含むバンバン・クラブと呼ばれる報道写真家たちの体を張って真実を伝える活動と、彼らの思いが描かれる内容です。 写真家グループ4人のうちの2人による回顧録が原作だそうです。 ケヴィン・カーターの「ハゲワシと少女」は、いくつかのエピソードの一つでした。 それ以外にも、「報道か人命か」という点を考える機会がいくつかありました。 ライアン・フィリップが演じた、新入りとして仲間に加わったグレッグ。彼は当初は一般人に近い感覚で登場したわけですが、徐々に変わっていってました。危険な地域で、危険を追いかけて限界まで近づく仕事を繰り返していくうちに、感覚が麻痺状態のようになっていくんじゃないでしょうか。もちろん残忍な殺人に動じない人間になるわけではないですが、家族を殺され怒りと悲しみにうちひしがれる人々を、遺体とともに写真に収めるなんてことを繰り返すのは、か細い神経では到底無理ですし。しかし彼自身も常に疑問に感じることもあり、自分たちの活動の意味を考え成長していったようです。 でも正解なんか分からないもんなぁ・・・と考えこんでしまいました。 しかし実は、重いドラマとなるエピソードがそれぞれそんなに深く掘り下がっていないので、ディープな社会派ドラマを期待される方には、物足りないかもしれません。上っ面だけで腹八分目な私的にはいい具合に適量でしたけども。 「真実を伝えたい・問題提起したい」。そのために彼らは体を張っている。 簡単にできることではない。簡単に批判されることではない。 ▼オマケ |