スポンサーサイト
一定期間更新がないため広告を表示しています
- 2023.12.07 Thursday
- -
- -
- -
- -
- -
- by スポンサードリンク
許せちゃうから不思議・・ ◆ 恋愛日記(L'homme Qui Aimait Les Femmes)1977年 監督、脚本:フランソワ・トリュフォー
「女の脚はバランスよく地球を計るコンパスだ」by ベルトラン。 名言なのかなんだかよく分らない微妙な言葉ですが、要は美脚フェチの男の話です。 普通だったらこんな女を取っ替え引っ替えするとんでもない男の話には、観ながら「なんだこいつ!」と憤慨するんですが、この映画ではそれが無い・・・不思議ですよ。 美しい脚に目がなく、見つけると口説かずにいられない。声を掛ける前に見失えば、あらゆる手段を使って無理矢理彼女の住所を調べあげる。ビョーキやん!と切り捨てたいところだけど、ハンサムでもないしお金持ちでもないくせにモテモテなこの男。なぜなのか・・・それはいつも真剣だから。本人はいたって真面目。何人もの女を口説くけど、決して一晩遊びたいためじゃなく、本気でそれぞれの美しい脚に恋をしてる・・・ように見える。 自分の女性遍歴を小説にまとめようと考えるくらいだから、多くの女と遊んでるという自覚はあるんですかね。でも、少なくとも彼から受ける印象は全くナンパじゃぁないんですよ。調子のいい口説き文句を連発することもないし、ドンファンやカサノヴァを気取ったプレイボーイみたいに振る舞うこともないからイヤな感じを与えないんでしょうねー。 加えて、こんな男の話なのに、話が全然ドロドロしないのが良いし不思議。次々に女を乗り換えるので、ついには女が鉢合わせまでしちゃうのに何も起らない。全編タッチが軽いんですよね。男の話だからかな?女側の話だったら大変な事になるんだろうけど、主役は男、話作ったのも男、だから?そうかー・・男のファンタシーなんだな。そして、それを観ててもアホか!とは思わないで済んだのはトリュフォーだからか。これにはやっぱりさすが〜と思っちゃいますよ。 トリュフォーのDVD-BOXを買って一度観て以来、ずっとしまってあったんですが、ようやく二度目の観賞をする気になりました。一度目の観賞の印象もやはり悪くなかったんですが、私がまた会いたい!と思う役者が特にいなかったのが原因でしょう。ところが今回はこの特にハンサムでもないベルトランにちょっと魅力が感じられたのが不思議。このキャラが面白くなってきたってことかなー。francois |