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    【八月の鯨】(1987年)

    高齢のリリアン・ギッシュとベティ・デイヴィスの共演で有名なこの作品を観てみました。
    動いているリリアン・ギッシュは初めて見ましたが、なんてラブリーな女優さんなんでしょう!


    ◆八月の鯨(The Whales Of August)1987年 監督:リンゼイ・アンダーソン
    小さな島で暮らす老姉妹サラ(リリアン・ギッシュ)とリビー(ベティ・デイヴィス)。目が不自由で口も悪くなっている姉リビーの世話をしながら暮らす妹サラは、それでも明るく社交的に過ごせるよう努めていた。そんな時訪ねてきた幼なじみのティシャ(アン・サザーン)に、家を売るよう提案され・・・

    リリアン・ギッシュ93歳、ベティ・デイヴィス79歳、アン・サザーン78歳、紳士なお友達ヴィンセント・プライス76歳、工事屋ハリー・ケリー・ジュニア66歳という大ベテランのキャスト陣による、老姉妹のささやかな日常を描いたとてもゆったりしたドラマでした。
    「アメリカの夜」を観たからか、どこに書いてあるセリフを読んでるのかな?なんて、つい意地悪な見方をしてしまったんですが(たまにベティ・デイヴィスが怪しく見える時があって・・・^^;)、すぐにそんなことはどうでもよくなりました。

    目が見えず助けてもらわないと何もできない苛立ちから(元々の性格もあるらしいけど)意地の悪い発言を繰り返す姉に、ついに嫌気がさしてしまう妹。だけどそれでもやっぱり姉妹だし・・・という、特に大事件が起きるわけでもないけど、深い味わいのある素敵な物語にしみじみさせられました。
    いつまでも前向きに生きる・・というのは、単純なようで実はそうも行かないのかもしれないですね。
    つい自分の老後も想像してしまいましたが、ネガティヴになりがちな私は、是非このリリアン・ギッシュ演じるサラの姿を忘れないようにしたいと思いました。

    2人の家のデッキから眺める風景の美しさも見る価値ありです。
    その昔、2人の母親が植えたアジサイの咲く庭、変わることなく島を囲む海、そこに浮かぶ月・・・それらが効果的に散りばめられた映像にとても癒されます。これがDVD化されてないとは・・・。(→追記:されました!!)

    実は今日、これを観る前にアン・ハサウェイの「レイチェルの結婚」も観ました。
    あちらも姉妹(と家族)の物語でしたが、何故かどうしても記事に書けずにいます。
    特にこの「八月の鯨」を観た後では、もう「レイチェルの結婚」のことを考えたくもないといった感じ。
    別に「レイチェル〜」が悪い映画だったわけじゃないんですが、今のところは"何故か・・"なんです。判ったらまた・・・。










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