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    【ラースと、その彼女】(2007年)

    話の設定から、ヘンテコな主人公による騒動を描いたドタバタコメディとかかな?なんて思いながら観たんですが、意外にも心温まる素敵なドラマでした。


    ◆ラースと、その彼女(Lars And The Real Girl)2007年
    監督:クレイグ・ギレスピー、脚本:ナンシー・オリヴァー
    小さな田舎町に暮らす心優しい青年ラース(ライアン・ゴズリング)は、町の皆からMr.サンシャインと呼ばれ慕われていた。しかし彼は純粋過ぎる上にシャイなため、女の子とまともに話すこともできない。そんなラースを心配していた兄夫婦(ポール・シュナイダーエミリー・モーティマー)のもとにある日、ラースが彼女を紹介しにやって来た。なんとその彼女とは、インターネットで購入した等身大のリアルドール"ビアンカ"だった・・

    【以下、結末は言いませんが、少しネタバレ気味です】

    身近な人が心が病気になったらしいと判ったら・・・
    私だったら、どう接したらいいのかが判らないのでその人に近づかなくなるかもしれない。家族ならまだしも、近所の人とかだったらまず関わらないでしょう。
    我ながら冷たいなとは思いますが、普段からほとんど近所付き合いが無いのでそう考えるのは当然かと・・。
    あ、リアリティが無いとかいう話じゃないですよ。
    都会ではありえないでしょうけど、田舎町ではこういうことも十分あることだと思います。

    毎週教会に通い、普段から関わり合いのあるおばちゃんたちにも可愛がられてるとても内向的な主人公が、通販で買ったラブ・ドールを自分の恋人だと思い込んでしまったという話です。
    小さな田舎町が舞台のこの話では、主人公のラースは心優しい友人、家族に恵まれてました。

    口実を作って連れて行った病院で「話を合わせて受け入れる必要がある」と言われた兄夫婦は、ラースが恋人だと紹介して回る人形を人間として扱うよう教会関係者やラースの会社の同僚などにも協力をお願いして、どこでも皆が温かく迎えてくれるわけです。

    これがね、脚本が巧いのかちっともバカバカしく見えないし、「嘘くさい偽善者」といった冷めた目で観るようなことにはならないんですよね。
    もちろんこんな状況なんで、皆あたふたするし、コミカルな部分も多々あるんですけど、人々の優しさにじわじわと感動できるとてもいいお話でしたよ。







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