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    【アデルの恋の物語】(1975年)

    イザベル・アジャーニの出世作として有名な作品ですが、あまり彼女が自分好みじゃなかったので、一度観ただけでしまってあったDVDでした。今回2回目の鑑賞です。


    ◆アデルの恋の物語(L'histoire D'Adele H.)1975年
    監督、脚本:フランソワ・トリュフォー
    1863年、イギリスの植民地カナダの港に一人の娘が降り立った。彼女はかのフランスの文豪ヴィクトル・ユゴーの娘アデル(イザベル・アジャーニ)。父と共に亡命中に出会い恋に落ちたイギリス軍中尉ピンソンを追って、単身大西洋を渡って来たのだった。彼女はやっとの思いでピンソン(ブルース・ロビンソン)に再会できたものの、彼の心が既に冷め切っていたことを知り・・・

    初恋の男を追って家出して、宿代や生活費の無心のために父へ手紙を書き、「恋は私の宗教」と日記に綴り彼を崇め、盲目的に恋する実際の相手にいくら拒絶されても追い続ける・・・などなど、好きな男を想い過ぎて暴走する女の子の話。

    アジャーニはこの時19才くらいなので、まぁ若気の至り的な感じに見えなくもないけど、実はこれはユゴーの次女アデルの実話だそうで。
    しかも、実際はピンソンを追ってカナダへ渡った時の彼女は33才だったらしい。
    面白いくらいイタいですねー。

    こんな激しくせつない恋の物語を「イタい」で片付けようなんて乏しい感性の自分が悲しいんですけど、でも話が進むほどイタさが増して来るんだもの・・・
    トリュフォーだから観ていられたという感じ。

    これ、なんなんでしょうね?・・慣れ?なんかそんな気もする。
    だいたいいつも主人公の恋愛に対する考え方や行動が、どこか似たような人じゃないですか?
    (そんな大雑把な観方は酷いなとは思うけど・・)
    "愛がなければ生きられない"トリュフォー本人に似てるのかもしれないなーなんて思ったりして。
    なので"そういう人だから"、と分ってるから許せるという感じ。
    やっぱり慣れですね、少なくとも私にとっては。
    まぁでも、アデルの感情が全く何も理解できないってわけじゃないんですよ。
    「"それでも"いいから貴方が欲しい」といった恋、私の人生にもやっぱりありましたしね。
    "それでも"っていうのは、それぞれの価値観によって色々変わるところで、アデルのように「他の女性と自由に遊んでもいいから」っていうのは私には合わないので・・「多少の暴力なら奮ってもいいから」とか?
    (でも『但し応戦します』と続いたりして・・笑)

    そんなことよりも個人的には、以前に観た時にも思ったんだけど、ピンソンの見た目がとても好きなんですよ。
    ブルース・ロビンソンという方。
    インパルスの板倉を西洋風にちょっと改造した感じで、かなり好み。
    彼を見るためにもっと繰り返し観たいとは思ってるんだけどね・・francois







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