スポンサーサイト
一定期間更新がないため広告を表示しています
- 2023.12.07 Thursday
- -
- -
- -
- -
- -
- by スポンサードリンク
映画の制作風景を覗き見 ◆映画に愛をこめて アメリカの夜(La Nuit Americaine)1973年 監督、脚本:フランソワ・トリュフォー
『パメラを紹介します』という一本の映画(このタイトルも可愛くて良くない?)の撮影完了までの制作風景を中心に描かれた、トリュフォーの映画への愛が詰め込まれた作品です。1973年度アカデミー賞外国語映画賞などを獲得した、なかなかキャッチーな映画ですよ。架空の映画の撮影風景というシチュエーションがフィーチャーされて、ちょっとした異色作のような言われ方をすることもありますが、結局は撮影にたずさわる人々の様々な人間模様を描いたドラマですよね。 役者やスタッフたちが次々と恋愛だの妊娠だのという個人的な問題を持ち込んで来るために、映画の制作が思うようにはかどらないことに苦悩する監督が中心かな。「我々には幸福は仕事にしかない」と監督のセリフにありますが、色々あっても楽しんでますよってことが伝わってくるのが、観ていてとても楽しいです。 トリュフォー監督が架空の映画監督として主演をやってらっしゃいます。なので一応演技をしているんでしょうけど、彼の撮影を見学したという方の解説によると、実際の監督の仕事ぶりや人柄はこのままだったということです。ということは、この映画で実際のトリュフォーの監督風景を覗き見できると思っていいんじゃないかな?^^嬉しいですよねー!更に嬉しいのは、彼がキャスト/スタッフに対して父親のように接する様子が確認できること。偉そうに命令したり怒鳴り散らしたりなんか絶対しないんです。私が彼の大ファンになった理由の一つがその人柄だったような気がします。・・しかし"監督"のイメージってなんでこんなに悪いのかな? 劇中の架空の映画に出演している俳優役のジャン=ピエール・レオー。私は元々は彼を目当てにこの映画を観たんですが、ここではアントワーヌ・ドワネル以上のワガママな様子にイラっとさせられるキャラでした。(笑) トリュフォー扮するフェラン監督曰く「彼は赤ん坊なんだ」そうで、これも実際に父子のような関係だったレオーに対するトリュフォー自身の言葉なのかなー?なんて思っちゃいましたが。やはり愛情を感じますよね^^ 主演女優役のジャクリーン・ビセットは美しいんですが、実は私の好みではありません。この作品中美人という意味で個人的に好みだった女優さんは、セリフを覚えられない年配女優を演じたヴァンレンティナ・コルテーゼくらいだったんですが(イタリア人のオバちゃんですが、顔つきがガルボ風に見える時があって・・)、他にもっと気になった方がいました。記録係のようなことをしたり共同脚本家のようなことをしたりしていたナタリー・バイです。ここではとりたてて美人という風貌ではないんですが(歳をとった最近の方が断然きれい!)、てきぱきと仕事をこなす有能なスタッフで、たまには遊んでみたり、監督とフランクに話し合ったり、ワガママな俳優を適当にあしらったりというキャラに惚れました。 彼女のキャラクターも、実際にトリュフォー監督と仕事をしていて共同脚本家としてよくクレジットされていたシュザンヌ・シフマンをモデルにしたようです。加えて劇中の撮影で助監督を演じていた方も実際の助監督でもあったそうで、とことん実際のトリュフォー組に近づけてあるんだなと思うと、ファンとしては細かく見入っちゃいますよねー。他にも実際に監督が体験したエピソードを元にした部分も色々あるようだし、撮影方法の工夫など('70年代当時ならではっぽいけど)、映画ファンが興味を持ちやすいシーンも多いですし。そして登場人物たちも色んな人がいてそれぞれに様々なエピソードがあって・・というドラマも面白いと思います。 ところでタイトルの「アメリカの夜」というのは、昼間の撮影の際にカメラにフィルタをかけて夜間撮影のように見せる技術で、ハリウッドで多用されたため"アメリカの夜"と呼ばれるようになったとのことです。 やっぱり古い映画は夜のシーンも昼間に撮影していたんですねー。モノクロの「麗しのサブリナ」なんかを観ていると、話は夜なのにあきらかに昼間やん!と思うシーンとか有って気になってたんだよねー^^francois> |
こちらこそTBありがとうございました。
>黒澤さんの映画から男臭さを除いたら、気の抜けきったビールに
あはは!そうですよね〜
ま、機会ができましたら、鉦鼓亭さんのご意見を参考にチャレンジしてみたいと思います^^
解りやすいアドバイスをいただき、ありがとうございました!