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    【映画に愛をこめて アメリカの夜】(1973年)

    映画の制作風景を覗き見
    ◆映画に愛をこめて アメリカの夜(La Nuit Americaine)1973年
    監督、脚本:フランソワ・トリュフォー
    フランス、ニースでフェラン監督(フランソワ・トリュフォー)による映画の制作が行われている。しかしノイローゼ気味の年配女優、気難しい男優、妊娠がバレた新人など、問題のある役者やスタッフをかかえて仕事はなかなかはかどらない。そんな中、イギリスから招いた主演女優ジュリー(ジャクリーン・ビセット)も合流し、本格的な撮影が始まるが・・・

    『パメラを紹介します』という一本の映画(このタイトルも可愛くて良くない?)の撮影完了までの制作風景を中心に描かれた、トリュフォーの映画への愛が詰め込まれた作品です。1973年度アカデミー賞外国語映画賞などを獲得した、なかなかキャッチーな映画ですよ。架空の映画の撮影風景というシチュエーションがフィーチャーされて、ちょっとした異色作のような言われ方をすることもありますが、結局は撮影にたずさわる人々の様々な人間模様を描いたドラマですよね。


    役者やスタッフたちが次々と恋愛だの妊娠だのという個人的な問題を持ち込んで来るために、映画の制作が思うようにはかどらないことに苦悩する監督が中心かな。「我々には幸福は仕事にしかない」と監督のセリフにありますが、色々あっても楽しんでますよってことが伝わってくるのが、観ていてとても楽しいです。

    トリュフォー監督が架空の映画監督として主演をやってらっしゃいます。なので一応演技をしているんでしょうけど、彼の撮影を見学したという方の解説によると、実際の監督の仕事ぶりや人柄はこのままだったということです。ということは、この映画で実際のトリュフォーの監督風景を覗き見できると思っていいんじゃないかな?^^嬉しいですよねー!更に嬉しいのは、彼がキャスト/スタッフに対して父親のように接する様子が確認できること。偉そうに命令したり怒鳴り散らしたりなんか絶対しないんです。私が彼の大ファンになった理由の一つがその人柄だったような気がします。・・しかし"監督"のイメージってなんでこんなに悪いのかな?

    劇中の架空の映画に出演している俳優役のジャン=ピエール・レオー。私は元々は彼を目当てにこの映画を観たんですが、ここではアントワーヌ・ドワネル以上のワガママな様子にイラっとさせられるキャラでした。(笑) トリュフォー扮するフェラン監督曰く「彼は赤ん坊なんだ」そうで、これも実際に父子のような関係だったレオーに対するトリュフォー自身の言葉なのかなー?なんて思っちゃいましたが。やはり愛情を感じますよね^^

    主演女優役のジャクリーン・ビセットは美しいんですが、実は私の好みではありません。この作品中美人という意味で個人的に好みだった女優さんは、セリフを覚えられない年配女優を演じたヴァンレンティナ・コルテーゼくらいだったんですが(イタリア人のオバちゃんですが、顔つきがガルボ風に見える時があって・・)、他にもっと気になった方がいました。記録係のようなことをしたり共同脚本家のようなことをしたりしていたナタリー・バイです。ここではとりたてて美人という風貌ではないんですが(歳をとった最近の方が断然きれい!)、てきぱきと仕事をこなす有能なスタッフで、たまには遊んでみたり、監督とフランクに話し合ったり、ワガママな俳優を適当にあしらったりというキャラに惚れました。
    彼女のキャラクターも、実際にトリュフォー監督と仕事をしていて共同脚本家としてよくクレジットされていたシュザンヌ・シフマンをモデルにしたようです。加えて劇中の撮影で助監督を演じていた方も実際の助監督でもあったそうで、とことん実際のトリュフォー組に近づけてあるんだなと思うと、ファンとしては細かく見入っちゃいますよねー。他にも実際に監督が体験したエピソードを元にした部分も色々あるようだし、撮影方法の工夫など('70年代当時ならではっぽいけど)、映画ファンが興味を持ちやすいシーンも多いですし。そして登場人物たちも色んな人がいてそれぞれに様々なエピソードがあって・・というドラマも面白いと思います。

    ところでタイトルの「アメリカの夜」というのは、昼間の撮影の際にカメラにフィルタをかけて夜間撮影のように見せる技術で、ハリウッドで多用されたため"アメリカの夜"と呼ばれるようになったとのことです。
    やっぱり古い映画は夜のシーンも昼間に撮影していたんですねー。モノクロの「麗しのサブリナ」なんかを観ていると、話は夜なのにあきらかに昼間やん!と思うシーンとか有って気になってたんだよねー^^francois>


















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    コメント
    鉦鼓亭 さま

    こちらこそTBありがとうございました。

    >黒澤さんの映画から男臭さを除いたら、気の抜けきったビールに
    あはは!そうですよね〜
    ま、機会ができましたら、鉦鼓亭さんのご意見を参考にチャレンジしてみたいと思います^^
    解りやすいアドバイスをいただき、ありがとうございました!
    • *jonathan*
    • 2012/05/18 10:39 AM
     *jonathan*さま

    TB、ありがとうございました。

    確かに黒澤映画は男臭さが充満しています、黒澤さんの映画から男臭さを除いたら、気の抜けきったビールになっちゃう。(笑)
    三船さんのイケメンぶりを見るなら「野良犬」だけど、
    気楽に見るなら、「椿三十朗」でしょう。
    中年に差し掛かった三船さんの男臭さと渋さが全開の映画ですが、
    女性陣2人が良い中和剤になってるし、ユーモアも、この作品が一番あります。
    (ちなみに、黒澤さんって人はユーモアの感覚も一流なんですよ)
    「春うらら」な作品なんですが、春雷のようなスプラッタが一ヶ所あるので要注意!(笑)
    鉦鼓亭さま、こんにちは!
    あら〜入れ違いでしたか!((笑)

    私は逆に、この記事を書いた時点ではビセットがそんなに好みではなかったのですが、最近は見慣れたら結構可愛らしいじゃないの、と(何様?!笑)見直していたところです^^
    ここでのナタリー・バイはキャラにヤラれますねぇ〜

    撮影所でのバイトって憧れますねー!ちょっとお話を伺っただけでワクワクしちゃいました!
    鉦鼓亭さんがお手伝いされた "窓" は、実際に使用されたのでしょ?
    「オレはこの映画の制作に関わったんだ」と思うと、誇らしい気持ちになられるでしょうね〜
    私は撮影に遭遇などのちょっとした見学すらしたことがありませんから、鉦鼓亭さんの貴重の体験がホント羨ましいです^^

    「映画監督が恐い」というイメージって、やっぱり昔の監督の伝説を見聞きしてできてるんでしょうね。
    黒澤映画って全然知りませんが、とにかく男臭そう・・・とイメージしちゃってるので、イマイチ興味が持てないのですよ。気軽に楽しめる作品など無いですよね?^^;
    でもお気づきの通りイケメンには弱いので(美女にも)、若い三船敏郎、気になりますね。
    鉦鼓亭さんの記事を拝見してから鑑賞を検討しようと思います^^

    しかし最近、イケメンとか可愛いとか一般に言われている若い俳優さん女優さん方を見ても、私にはそう思えない、ということが多くなってきてるんですよぉ。年齢を感じてしまう今日このごろです><

    あ、トラックバック、もちろんご自由になさってください♪
    こちらからもお願い致します^^
    • *jonathan*
    • 2012/05/17 11:58 AM
    先程は、ご訪問ありがとうございました。
    もう少しで、すれ違いになるところでした。(笑)

    僕も、見直す度にN・パイに目が行くようになりました、ビセットのファンだったのに・・・。

    撮影方法の工夫など(¥'70年代当時ならではっぽいけど)>やりましたよ、古典的工夫。(笑)
    撮影所でセット番のバイトをしてた時、人が足りなくて、「窓に写る葉陰を揺らす」のというのをやりました。
    窓の外にしゃがんで、両手に掴めるだけ茎を掴み、3人で呼吸を合わせて揺らすんです。
    「風の気持ちになってね〜!」なんて言われながら。
    でも、「本番!」の声が掛かると妙にチカラが入っちゃう。
    次はもっと上手くやるぞ、と思ったのですが、
    一発OK!(笑)

    でも、ちょっとだけ「アメリカの夜」気分でした。
    こちらの記事、TBさせて頂いても宜しいでしょうか?

    偉そうに命令したり怒鳴り散らしたり>実は、その代表格、黒澤監督の大ファンなんですよ。(笑)
    *jonathan*さんは、イケメン好みのようですが、若い頃の三船敏郎って見た事ありますか。
    彼くらいの美男子は、今に至るまで日本男子の中では見たことないです。(ちょっと、暑苦しいけど)
    僕の次の記事は黒澤監督「野良犬」の予定なんですけど、イケメン時代の三船さんの代表作といってもいい作品。
    もし、ご興味が有りましたら、覗いてみて下さい。
    近日中にUPします。(これじゃ、宣伝ですね)

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     「映画に愛をこめて アメリカの夜」(仏題「LA NUIT AMERICAINE」米題   「DAY FOR NIGHT」)(1973年 仏・米)    監督 フランソワ・トリュフォー 出演 フランソワ・トリュフォー、ジャン=    ピエール・レオ、ジャクリーン・ビセット 音楽 ジョ
    • セピア色の映画手帳
    • 2012/05/17 11:00 PM

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