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- 2023.12.07 Thursday
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The Beatlesのカヴァーを聴くのは好きです ◆アクロス・ザ・ユニバース(Across The Universe)2007年 監督:ジュリー・テイモア
どうやら先に使用する楽曲を決めて歌の内容からストーリーを作っていったようです。1曲1曲の歌詞をセリフとしてそれを軸にストーリー化するという作業をしたのだと思いますが、『その曲を使う』ためだけに構成された物語がイマイチ流れが良くないのか、半分くらい進むまでストーリーがあるのか無いのか実はよく判らないような状態で観てました。前半は特に物語の進行が判りやすい構成だったようには思うんですが、なんなんでしょうね・・・よく知っている曲を映画の中で聴くのがよくないのかもしれません。曲に気をとられて話に入りこめないのかも。・・・てことは映画が悪いんじゃなくて私に問題があるんですね^^; しかしこれだけの曲をコラージュして1つの話にまとめたというのは凄いことだと思います。でもどうしても継ぎはぎ感が気になってミュージカルとしてはそんなに大成功してるようには思えなかったんですよね。通常の話すセリフも曲間にあるんですが、大半は歌で構成されていてミュージックビデオを連続で見ているような感じ。後半になると特にサイケデリック調の映像が混じり、更にミュージックビデオ風になってくるのでなおさらです。とは言っても、場面の雰囲気に合わせた曲のアレンジも良かったし、役者さんたちが自ら歌った歌もかなり良かったので聴きごたえがあります。個人的にはゴスペルに変身した「Let It Be」に感激しました。それにしても若い俳優さんたちの歌が皆上手くて聴き惚れちゃいますね。 登場人物の名前がビートルズの曲から取っているのは一目瞭然で、それぞれ元になっている曲はどんなところで使われるのかな?とワクワクしながら観てました。ルーシーの元曲「Lucy In The Sky With Diamonds」なんか、どうやって話に組み込むんだ?って感じですよね。曲は使わずにセリフに歌詞からのフレーズを織り交ぜたり、歌わないで伴奏だけというものもあったり、登場人物の名前だけってものもあったり色々工夫もありました。ただ、曲を使用するためだけに存在したような人物もいたりして(プルーデンスとかそうだよね?)、やはりちょっと無理やり感も感じちゃうんですけどねー。 ストーリーは単純な恋愛ものというわけではありません。「Revolution」のような打ってつけの曲もあるということで、ビートルズが活躍していた時代の背景(ベトナム戦争、ヒッピー文化など)が巧く盛り込まれているので、甘ったるいといった感じではないですね。現在ビートルズが好きだという人(=観客に想定される人)は男性が多いような気がするので、この点も大事だったのかな。もちろん学生世代の青春物語なので甘酸っぱさはありますよ。でも観終わってみれば物語はとても単純なものだったので、(ここでは書きませんが)観る前に結末までを知っておいてもいいんじゃないかな?なんて思っちゃいました。その方が素晴らしい楽曲の数々に集中できて良さそうだったりして。(やっぱそんなのは私だけかな?) ジュード役のジム・スタージェスという方は「ラスベガスをぶっつぶせ」(私はまだ観れてない)の主演のようです。見た目なかなか好みの好青年風でした。歌声もなかなかスウィートで良かったです。街角で歌うためだけに配されたジョー・コッカー。私は自分から選んで聴くことのないアーティストですが、彼の歌う 「Come Together」は絶品でした。元々好きな曲でもありましたが、途中に女性コーラスパートを入れてゴージャスなカヴァーに仕上がってました。U2のボノもほぼ歌うためだけに出てました。「I Am The Walrus」、これも元々好きな曲ですし、ボノの歌声も好物なのでこれが聴けて嬉しかったです。使い方で面白かったのは「I Want You (She's So Heavy)」ですね。面白いシーンなので要注目です。負傷して薬漬け(多分)になったマックスによるドラッグソング「Happiness Is A Warm Gun」の中で、"Bang Bang Shoot Shoot"とコーラスを歌いながら妖艶に踊る5人のナースがサルマ・ハエックみたいな美人だなと思ったら5人とも(笑)本人だと後で知ってびっくりしました。 曲は原曲に忠実なものと大胆にアレンジしたものと混じってますが、それぞれ映像と合わせてとても興味深い作品になってます。歌い手の巧さもあってかなり楽しめました。世代を越えて楽しめる秀逸な映画だと思います。 |