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    • 2023.12.07 Thursday
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    【覚え書き・テレビ】2023年



    ■アウトランダー シーズン6 
    胸クソの割合が増えてきた気がして、いつもなら何周も観るとこだけど、これは1周しかできてない。

    ■蒼きマエストロ
    Netflixのギリシャ作品9話。恒例の音楽祭を復活させるため、美しい島にやってきた音楽家。しかし思いがけず恋に落ちたり、島の人々が抱える様々な問題に巻き込まれたり。ギリシャの小さな田舎街暮らしの日常っぽさの中、毎話最後にとある一つの事件の場面をチラ見せするスタイルで最終話まで気持ちを引っ張られるワクワク。これも気になるけど、ヒロイン(Klelia Andriolatou)の涼しげな眼差しや粋な祖母のキャラにも夢中になって、かなり好みのシリーズだった!クレリア役の女優は調べると写真ではそれほど好みでもないけど映像の中では常に好みだったので、すごい上手く魅力を引き出してもらったわねぇ〜なんて思った。主人公のマエストロ役のフィリストフォロス・パパカリアティスが脚本・監督も務めてたみたい。んまぁ〜

    ■アップロード season3
    ダウンロードされて実体に戻ったネイサンはノラと陰謀を阻止するために奔走。一方、レイクヴューではイングリッドがバックアップコピーのネイサンとの生活に挑戦。相変わらずメインらしい陰謀の件にはあまり興味がわかないけど、ネイサンを好きすぎたり、憎まれ口を叩きながらもアリーシャと友達でいたいルークが面白くていい!

    ■インサイドマン -囚われた者-
    全4話イギリス製作、デヴィッド・テナント、スタンリー・トゥッチ主演。見応えがあって面白かった。ポルノが入ったUSBメモリを預かった牧師から始まる不幸なすれ違いが関係者全員の人生を狂わせる恐ろしい話。コントならばトホホで済むけど、こういうドラマでは洒落にならない展開になっていく。牧師の事情を知っている視聴者的には状況から推測して誤解するジャニスが憎いばかりだけど、ジャニスの立場で考えると彼女の思考は分かるし当然だと思えるし。家族を守りたい牧師の行動は正しくないけどよくある話だし、とにかくツイてない。元凶のエドガーが罪深いよね。「他の誰か」じゃなく「自分」と言えよなー。この事件の終焉に関わってくるのが、これまた偶然の繋がりで、遠く離れたアメリカで獄中から推理する死刑囚の話。彼の足となって動く人物に何も知らせないまま操る感じにイライラしつつも、解決に繋げる見事な判断が面白かった。(詳細をメモらないのでこのまま忘れちゃいそうだけど)



    ■エミリー、パリへ行く シーズン3
    もう見流しちゃう感じになってて、あまり印象に残ってない。

    ■オブセッション 
    リチャード・アーミティッジの官能サスペンス。ただただ胸くそ。92年に同じ原作で映像化された「ダメージ」はJ.アイアンズとJ.ビノシュのキャスティングの妙でもうちょっと評価されていた模様。

    ■グッド・オーメンズ シーズン2
    全体的にシーズン1より更に楽しく観られた!突然アジラフェルを頼ってきた記憶喪失の大天使ガブリエルのキャラも終始カワイイし。特に回想で描かれる、善と悪の定義やグレーな部分についてとか小気味良くて印象的。ここでは完全にアジラフェルがグレーなパターンを目の当たりにして唖然とする様が可愛かったし、懐の深さで飄々とグレーを示すクロウリーがカッコいいしでサイコー。元々ブロマンスが良いドラマだったけど、今シーズンではBL匂わせが強くなったり。衝撃の終わり方に次シーズンが待てない感じに。こりゃ目が離せませんぜ。

    ■グラマラス
    LGBTQ✕ "柔らかい『プラダを着た悪魔』" 的に始まった全10回のNetflixドラマ。キム・キャトラルが社長役の高級コスメブランドメーカーを舞台としたお仕事系ではありながら、主人公の恋愛のことも多く扱われているけど、彼が若くて未熟なせいで...とはいえ、どうしても思いやりにかける行動が観てられない感じにはなるよな。全体的には、軽く観られるキラキラ風ドラマでサクっと観終われたよ。
    ※社長の運転手兼良き友人役にリカルド・チャビラが!そして何気に、社長の恋人を演じたマーク・デクリンは「デスパ〜3」でガブリエルと一瞬付き合った相手だったぞ!



    ■1899
    A.ピーチュマン、アナイリン・バーナード。制作に最新技術を使用してお金がかかりすぎのため、全容が解明されないままシーズン1のみで打ち切りらしくとても残念!!

    ■ファイアフライ通り シーズン2 
    前シーズンの最後に「え?何が?誰が?」で終わっていた続きだけど、その答えはこのシーズンの最終話にやっと出てくるという面白さ。いや、文句じゃなくて。話の運びや見せ方とか、相変わらず巧みで好き。後半はいかにも物語の終わりに向かっていく感じで寂しげ。これはさすがに涙出た。

    ■マーベラス・ミセス・メイゼル season4 & 5
    シーズン3まで観たまま忘れてたので2シーズン連続観。ステージでのしゃべりは相変わらず好みで面白いけど、全体的にマンネリを感じてきたかも。それで観てなかったのかな?最終シーズンではミッジとスージーの関係性が問題になってきたせいで、感動的な終わり方になるのが上手いところなのかな。結局のところ良かったよ。

    ■ヘンリー・シュガーのワンダフルな物語
    ・・・というか、中編「ヘンリー・シュガーのワンダフルな物語」と短編「白鳥」「毒」「ネズミ捕りの男」の、ロアルド・ダール作品集として。ウェス・アンダーソン監督、脚本。R.ファインズ、R.フレンド、R,アイオアディ、B.キングスレー、B.カンバーバッチ、D.パテル出演。演者の一人が原作を朗読するようなナレーションを早口でしゃべりながら、その内容を登場人物が演じて見せつつ、ウェス・アンダーソン・ワールド全開のファンシーな背景が舞台装置風に変化していく。楽しい!




    【覚え書き・テレビ】2022年前半 2/2

    【オザークへようこそ season4(前編)】


    最終シーズンは2部構成で、まずは前編のみ(7話)の公開。今回のメインはバード夫妻が働かされている巨大麻薬カルテルのボスが足を洗ってアメリカ・メキシコ間を自由に行き来できるようにすること。そしてこれを成功させればやっと資金洗浄業から開放される!がんばれ〜!しかしキレやすくて扱いにくい若い次期ボスの関わりが大きくなってきて...というのが大きな "難し所" で怖い。その上、親に反抗してルースを手伝い一人で資金洗浄をするようになった息子が、浅い考えで家族の足を引っ張って障害の一つになるのがイヤだわ。しかし一緒に働かなくなっているマーティとルースがなんだかんだでお互いを頼ったりする関係なのがなんかいいなー、と。氷のようなウェンディと違って人間味のあるマーティだから、ということなんだろうな。そしてそんなキャラが似合うジェイソンがやはり大好きさ。プチお気に入りポイント:スリーによるルースのモノマネ。


    【オザークへようこそ season4(後半)】


    で、後半。ついに終わりかー。前半は衝撃的な展開で終わって...の続き。言うとネタバレが大きすぎるから内容は何も言わない。全体としては鑑賞後に「あれ?あの人はどうなったっけ?」が残らないように、全部決着をつける努力をされている感じで色々大変。実際は最後の最後、物議を醸す終わり方になってて議論の余地を残してるけど。個人的には素直にハッピーエンド的にしてあげてもいいような気もしたけどな。それはいいけど、このシーズン4の頭で見せられた(後に起こるであろう)派手っぽいシーンが、実際その時が来ても結局なんのためのシーンだったのかがよく分からなくて...。わざわざ事件を追加しておいて意味が無いなんてことある??どういうことだったんだろう。
    なにはともあれ、やっぱりラングモア家はエモくてよかったなー。


    【ブリジャートン家 season2】


    「「誰が おまえ/あんた なんか!」」と反発し合う二人がどう見ても お前らさっさと素直にくっつけよ、という関係で...という少女漫画チックな話が中心だったけど、幸い気持ちよくノレて楽しめたので良かった。今回はブリジャートン家の当主アンソニーが主役。彼を演じるジョナサン・ベイリーは、以前嫌いだったモミアゲが私好みに整備されてイケメン度が上がったことと、結婚相手候補として登場したインド系姉妹がどちらもすごく好みだったことも大きいと思う。(私は実はダフネがあまり好みじゃなかったので。)姉妹はどちらもいい子だけど、個人的にはケイト推しだったかな。理性が働いて我に返るのが決まったパターンとはいえ、毎度お互いに相手の姿を見つけるとどうしても目が離せなくなってしまう!そんな二人が私は好きでねぇ〜。男はついつい吸い寄せられて、女はついついメロメロフニャフニャになっちゃって。ほとんどただ見つめ合ってるだけなのに、その度に見てるこちらにまで熱っちぃ空気が伝わってきてドキドキしちゃうんだよなー。イイワァ〜。その他、次女エロイーズの彼女らしい初恋っぽい行動が可愛すぎて面白いし!親友ペネロペとの関係など今後も気になるし!王妃も意外といい人で何気にいいし!次シーズンも楽しみ〜


    【窓辺の女の向かいの家の女】


    エイミー・アダムスの「ウーマン・イン・ザ・ウィンドウ」のパロディみたいなリミテッドシリーズ、1話30分未満の8話。深刻な設定もあって真面目な顔してやっているけど、実はダークコメディっぽいミステリ。主演のクリステン・ベルが上手いからか割と先が気になって連続で一気観してしまった。しかし残念ながらあの真相には納得がいかなかった。だって無理では?あの人が協力した感じには見えなかったし。


    【令嬢アンナの真実】


    ドイツの富豪令嬢になりすましてNY社交界に入り込み、彼らの富を巻き上げて逮捕されたアンナがいかにして富裕層を取り込み、銀行などをだまし、ホテルの支払いから逃れていたのかを描いた実話ベースのドラマ。記者がアンナの正体に迫ることを目的に彼女や周囲を取材していく構成。面白いけど、結局 "本当のこと" はよく分からなかった??主演はジュリア・ガーナー!ファッション好き・美術好きの高飛車インスタ女王という役でありつつ、思惑通りに行かず動揺する顔などオザークのルースに少し似た雰囲気もある。アンナに余裕がある時の可愛さも良いし、期待通りの演技で満足。私はこの事件もアンナ・デルヴェイの名前も知らなかったけど、かなりよく似せてあるみたい。それにしてもアンナに大金を騙し取られたと主張する友人のレイチェルが気に入らなかったなー。アンナの親友を名乗りアンナを信じてるとかなんとか色々あったけど、単に金持ちの友達ができてたかり続けて豪遊してただけじゃねーか、ってね。騙されてはいたけど、どうも言うことに納得できなくてねぇ。
    ※弁護士の妻役がケイトリン・フィッツジェラルドだったけど、ヤバい...私、この人とエリザベス・デビッキの区別がつかない。







    【覚え書き・テレビ】2022年前半 1/2

    【UPLOAD season2】


    相変わらず私は、死後に豪華仮想現実世界に意識をアップロードされた主人公ネイサンの死の真相や渦巻く陰謀などにはあまり興味がわかないまま、レイクヴューでの生活の方を見て楽しむ方向で鑑賞。今回はネイサンをアップロードしたセレブな恋人イングリッドが自らをアップロードすることによって起こる色々も面白かった。特にキャラが変わった日の活躍がお気に入り。しかし彼女の真意(真相を知ってる?)がまだはっきりしてないんだよね。気になるようなどうでもいいような...なんだかんだでコミカルなキャラも多くて楽しいので次シーズンも楽しみにしてる。ただ現実世界へのお出かけのシステムはマジでバカバカしいかな。

    【After Life season3】


    毎日酒をあおっては亡き妻の日常動画やメッセージ動画を繰り返し見る生活をする男の話、最終シーズン。主人公と一緒にこちらも夫婦の思い出のシーンをたくさん観ながら彼に感情移入しては胸がぎゅっとなる。父親の介護施設の担当者女性(アシュリー・ジェンセン)と友達になったり、いつも墓地で会う老婦人(ペネロピ・ウィルトン)とも相変わらずお互いに優しい言葉を掛け合うなど、周りに支えられながらちょこーっとずつ気持ちの整理をつけていく様子が、今シーズンは最終段階に向かうためか顕著な部分もあって特に感動的。主人公とそりの合わない職場の女性の私生活にもスポットがあたり、彼女の幸せを願うムーブを見せたりするのも素敵。記事の取材先のエピソードがいつもオモシロポイントになってるのも好きだけど、今回は感動にも一役買ってて更によかった。

    【ある告発の解剖】


    元不倫相手の女性からレイプ被害を訴えられたエリート政治家。不倫は認めるがレイプはきっぱり否定するこの男の話は、彼の人物像を掘り下げるべく徐々に明らかにされる過去の出来事も含め、本当なのかどうか。思うことはあるけど、なんか怖いからここには書かないでおこ。とりあえず彼自身は本気で加害の意識がその時も現在も皆無な様子。客観的な証拠もなければ法廷において説得力がある方が勝つ、みたいなことになりそうだし。怖いわー。もうどんなに無粋だろうと、よーっぽど解り合えてる相手でない限りは逐一、事前に各人の意思を何かしらの方法で残しとかないと。それがお互いのためだよね。今どきのスマートウォッチとかにそんな機能とか無いのかね?キャストは女性陣もいいけどルパート・フレンドが完璧だった。


    【エミリー、パリへ行く season2】


    仕事で赴任したパリで出会ったイケメンシェフは相変わらず(見た目が)素敵だけど、三角関係みたいな恋愛の話を広げるより、仕事での頑張りや成功をもっともっとメインに据えてくれるといいのになぁといつも思う。女友達のミンディのキャラや彼女の活躍(?)なんかはいつも好き。エミリーのファッションも相変わらず非現実的な可愛らしさで楽しいし、さらっと観るには楽しいよねーって感じで。この後どうするのかも気になる。まぁ、シルヴィともお互い慣れてなんだかんだ上手く行ってそうだからね...。






    【覚え書き・テレビ】2021年後半 2/2

    【クリックベイト】


    ちょこっと観たトレイラーにエイドリアン・グレニアーの顔を発見したので観ることに。ゾーイ・カザン主演のミステリ、全8話。「500万回再生されたら私は死ぬ」「私は女性を虐待した」と書かれた紙を掲げた男ニックの動画がインターネットに出回った。妹と妻がニックを助け出すため警察に訴え出るも、彼の知られざる一面が明らかになり...。これ、すごーく面白かった!1話ごとに別の登場人物を中心にして話が進み、少しずつ出てくる新情報で色んな人が怪しく見えてきて楽しく推理しながら観られた。マッチングアプリに潜む危険や事実か分からない他人の炎上が娯楽になる苛立ちなど、イマドキな状況の中における本格派ミステリでとても良かった。


    【私立探偵ダークジェントリー season1】


    「銀河ヒッチハイク・ガイド」のダグラス・アダムスの原作というので観てみることに。さすがにSFというかファンタジーというか、とにかく奇想天外な世界観で解りやすい話では全然ないね。でも "変な" キャラが続々登場して面白いし、どういうことなのか気になるので次々と観ちゃったよ。(というか日をあけると分からなくなりそうだし。)主演はサミュエル・バーネットとイライジャ・ウッド。サミュエルは「ヒストリー・ボーイズ」でしかまともに見たことなかったけど相変わらず見た目とすべての言動がキュート過ぎで、訳わからんことを早口でまくし立てるこのおちゃめ探偵キャラにピッタリ!ファラ役のジェイド・エシェテという人も美人でスタイル良くてすごいカッコ良くて好きだった。…けど、内容や面白さを他人に説明しにくい感じ。要はそこまでハマってないってことかな?でもseason2もたまに観たくなって少しずつ観てる。どっちみちseason2で(監督の不祥事により)打ち切られてるらしいので...。


    【バイオハッカーズ season2】


    ロレンツの悪事の証拠を記者に渡すはずがそのまま拉致られ、押し込まれたバンには拘束されたロレンツもいて...という状況で終わっていたシーズン1。その解決編がこのシーズン。しかし主人公ミアは自分がこの3ヶ月の記憶がスッポリ抜けていることに気づいて何がなんだかという状態。真相が気になりすぎて全6話全部続けて観ちゃった。記憶が無い中、少し思い出したり新たに消えていったりで、誰の何が本当で嘘なのかサスペンスフルで面白い。絶対悪役じゃないに決まってる、ぶっ飛んだ科学系ルームメイトカップルの相変わらずの楽しく役立つキャラもいい感じ。内容は、起きていることが相変わらずどれくらいSFなのかよく分からないので、そうなんだぁ〜で納得しとくしかない。


    【ビリオンダラー・コード】


    結構おもしろかったドイツの実話ベースのミニシリーズ(全4話)。90年代ベルリンでアート作品として開発されたバーチャル地球儀「テラ・ヴィジョン」のシステムに関する特許侵害で大企業googleを訴えた話。プレゼンが得意な芸術家/開発者と、元ハッカーの優秀なエンジニア/開発者の二人を中心に、ハッカー仲間などを集めてテラ・ヴィジョンの開発を実現していく様子は痛快でワクワクして楽しい。それと同時に描かれるのは、googleとの裁判に備える現在の彼ら。大手による権利の横取りとか、発明や発見に関する映画やドラマを今までいくつか観てきた中にもよく出てくる話なので、観てる分には、まぁそうなるだろうなくらいの感じだけど、ご本人たちはそりゃあ悔しいでしょう。このgoogle Earthに関する件については、ここで見る限りではベルリンチームが若くて世間知らずだったから、という "落ち度" もあるのでとにかく歯がゆい。(Wikiの記述によると「エンジニアがgoogleに移籍し...」とのことなので、実際の話はまた違うのかも。)

    主演の一人はマルク・ヴァシュケ。「ダーク」で見たときには、最後の方までなかなか正体が明かされないせいで "なんか気味が悪い人" という印象がつきまとっていたので気づかなかったけど、実は見た目になかなか素敵な人だった。


    【まさに人生は】


    シェフ、シングルマザー、資産家の娘、求職中の主婦という4人のアラフィフ女友達が家庭や仕事の悩みを分かち合い、ともに中年の危機に向き合うドラマ。大した事件など起こらない中年の日常が綴られていくドラマなので平凡な内容ってこともアリガチだけど、そこはわれらがジュリー・デルピー作品。退屈させることがない!私はほぼその世代ながら境遇がまったく違うので共感はあまり無いけど、4人共キャラが立っていてそれぞれに面白さがあったし(魅力的とは言ってない 笑)、しまいにはジュリー・デルピーという名の "ちょっとヤな感じの女優" まで登場させるなど、ジュリーのユーモアの感じがバッチリ楽しめて良い!彼女たちの子どもたちの方が母親陣よりオトナに思える部分が結構あるのも妙に面白かった。もっと続いてほしいなー。




    【覚え書き・テレビ】2021年後半 1/2

    【メリー・アン・シングルトンの物語】


    主人公のメリー・アン(ローラ・リニー)が20年ぶりに戻ってきて...という風に始まるものの、彼女が再会するかつての仲間たちが魅力的で個性的で面白いうえにメリー・アン自身が逆に魅力に欠ける人物なため、なぜこのタイトルなの??と終始疑問だったけど、このタイトルのシリーズものだったんですって。とりあえずこの全10話のミニシリーズに関しては、メリー・アンの周りの人々の群像劇としてかなり楽しめた。LGBTQコミュニティが中心に描かれているのは今ではそう珍しくないけども、ゲイの中の世代差や人種でモメるくだりは特に印象的だった。かつて戦った人々の話や、現代に声を上げる人々の話はそれぞれよく見かけるけど、両者の間のギャップという視点は初めてだったかも。フェミニズムも時代で変化したことを知った主人公が驚くシーンも面白いし。メリー・アンがかつて捨てた娘を演じたエリオット・ペイジは、繊細さとひねくれ全開の役がとても上手い。

    ※あと、queerという言葉はなぜだか「言っていいんだっけ?」というイメージがずっとあったのにLGBTQの人々自身が使っているので私は何か勘違いをしていたんだな、と解釈していたけど、かつては侮蔑語でダメとされたけど後に該当者の人々が自ら取り返した言葉、との説明が本編に出てきたので勉強になった。


    【モダン・ラブ season2】


    ニューヨーク・タイムズ紙のコラム「Modern Love」に投稿されたエッセイを基に1話30分程度でドラマ化したアンソロジーシリーズの第2弾。今回も全8話で愛の素敵ドラマの連続で良かったー。泣ける!まではいかないサラッと観られる "いい話" が心地良くて好きなのよ。今回は舞台がアメリカだけじゃなくてまた違った感じ。ダブリンで「ビフォア・サンライズ」的なこと(劇中でもちゃんと触れてる)をしちゃう "現代の" 男女の話は今ならではで印象的。あと、話自体はすごい好きってほどじゃないけど、離婚後に改心した元夫としてすんごい健気な男を演じるトバイアス・メンジーズに萌える(EP8)。あとは、無口な退役軍人役のギャレット・ヘドランドを初めて好みだと思った(EP6)。終始フワッと夢みたいな雰囲気だった、アンドリュー・ラネルズが脚本・監督を務めたEP7は、アンドリュー本人の寄稿だったと知ってなんかドキドキした。結末・行く末をはっきり見せないで仄めかしてエピソードを終えるものもあるトコが私はわりと好きだけど、不満を持つ人も多いかもね。


    【YOU −君がすべて− season3】


    ストーカーサイコスリラーのシーズン3。昨シーズンのヒロイン・ラブと結婚して子供も生まれ、北カリフォルニアの高級住宅地に引っ越してきたジョー。シーズン2の最後にジョーが隣家の奥さんの姿に釘付けになっていたことから、この始まりは想像はついていた。しかしサイコ野郎がサイコ・コンビになった分、ヒヤヒヤ頻度も高くなって面白いし、途中から対象が変わるのも飽きなくていい。しかも図書館の女性は見た感じとても魅力的で好みだったし。引越し先にも登場した "アレ" の、欠かせない重要キャラのような扱いにウケる。

    【レジェンド・オブ・サンダー】前編・後編


    2004年作。映画「ふたりの女王 メアリーとエリザベス」と同じ流れの、スコットランド王メアリ・スチュアートの話。(エリザベス1世との密会はなし。)彼女の3人目の夫となるボスウェル伯との出会いからの色々もメインとなっていた。そのボスウェルとやらを演じたのが「トレスポ」のトミー役、ケヴィン・マクキッド。あのイメージとは違って惚れた女のために命をかける男臭くてカッコいいキャラがかなり良くて。

    それはいいけど、ロバート・カーライルの出演作を見漁るために買っていたDVDで観ずに放置していたことを思い出して観たものの、「前編」(DVD1枚目)には1mmも出てこなくて驚いた。ジャケットにM.ファスベンダーも写ってるので期待したけど、彼も1mmも出てこないし。なんなんだと思ったら、「後編」がメアリ・スチュアートの息子のジェイムス6世/ジェイムス1世が主人公の話で、ボビーはそのジェイムス役。そしてこの話のメインはガイ・フォークスの火薬陰謀事件の顛末で、ファスベンダーはそのフォークス役。ジェイムス1世って、スコットランド王でありイングランド王でもあったってことだけ前に調べてたけど、彼についてのドラマ・映画は見たことがなかったんだよな。なんか...こんなバカっぽい人なの??それともちょっと悪意のある描き方をされてただけ?




    【覚え書き・テレビ】アウトランダー S1〜S5

    実は今、「アウトランダー」に思いっきりハマっちゃってます。他の映画やドラマを観てる最中にも、「コレ観るよりアウトランダーを繰り返し観たい!」という気持ちに押されちゃうくらい。そして実際に繰り返し観ちゃってる。

    このドラマが始まった頃にサムネイルや予告をチラッと見たところ、イケメン風の顔が見えて気にはなったものの、泥だらけで戦う18世紀の兵士の皆さんやその雰囲気に惹かれなさすぎたので完全にスルーしてた。けど最近になって何かの拍子に主人公が20世紀の女性だということを知り、なんとなくの印象とは違った内容っぽかったので、ついに観てみることに。

    1シーズン観終えるごとに感想みたいなものを書きとめたけど、ハマっているというわりに別に熱く語っているわけでも深く考察してるわけでもないので、内容は気にしないでください。

    【アウトランダー season1】


    1940年代、元従軍看護師のクレアは夫とスコットランドでの休暇中に、自分一人だけ200年前(1743年)にタイムスリップしてしまい...。というファンタジックな歴史ドラマ。歴史学者の夫の話から得ていた知識のおかげで、18世紀で出会った人々に起こる事件の結末が分かってしまうけど言えない、みたいな。好きだなー。おもしろいなー。



    しかし何がいいってやっぱりジェイミーだよね。慣れない場所でエラい目に遭う主人公女性を何度も絶妙なタイミングで助けてくれる王子様キャラ。しかも彼女を甘やかすだけじゃなく、ダメな所を指摘する場面があったり甘えるような部分もあったり。そしてもちろん戦士として強いし、機転も効いて頭がいいし、カッとなったり頑固だったりしても冷静に諭されたらすぐ受け入れて反省するしで、ほぼパーフェクトなキャラなんですよ。そんな少女漫画的に楽しめる部分もありつつも、過酷な時代と境遇にハラハラしたり、不本意にタイムスリップしてしまった主人公がどうなるのかなど、夢中になれるポイントも多い。
    あと、見た目も言う事も粗野で下品な18世紀ハイランド人の男たちが、わりと頻繁に思いやりの見せるトコもなかなか良い。そういう人たちだからこそ、仲間として認められれば命がけで助けてくれたりするんでしょうね。イングランド軍の悪の権化ランダル大尉の、しつこく描写されるサディスティックなキャラ(これがかなりイヤ!)のお陰で余計にいい人たちに思えるのかも。
    カローデンの戦い、ジャコバイトなど、実際の歴史上の出来事をからめた話だったけど個人的には全くなじみのない背景だったので、ここで新鮮に勉強した感じ。もうちょっとウィキでも読んでおこうかな。




    【アウトランダー season2】



    いきなり元の時代に戻ったクレアから始まったこのシーズン。結末を大まかに見せてもらってから、何があったのかを追っていくスタイルにワクワク。しかし何も悪くない元々の夫フランクが可哀想でしょうがないね。シーズン1の終わりから続いてジェイミーの従兄弟を頼ってフランスへ渡り、夫婦でセレブ生活を開始。華やかなフランス社交界に身を投じることで、後の悲劇のキーパーソンとなるチャールズ王子と知り合い、歴史を変えるために夫婦で画策!偉い人たちの間で賢く立ち回るジェイミーもいいよね。衣装も良かった。スコットランドでのキルト姿はサイコーに似合っててカッコいいけど、王やセレブ婦人たちに混じってジェイミーやクレアもいろんなドレス姿を披露していて見た目が楽しい!そしてやはり話はスコットランドへ戻ってからが本番。いよいよ運命のカローデンの戦いに突入してしまうのか!それとも回避できるのか!その間にもちょくちょく差し込まれる衝撃の展開もドラマティックだし、頑張ってパズルを完成させたって感じでよくできてたんじゃないかな。ある意味できすぎというか...。フランスでクレアが友人となる薬局の男としてドミニク・ピノンが登場!いいキャラだったなー。




    【アウトランダー season3】


    カローデンの戦いを前にジェイミーと別れた身重のクレアのフランクとの現代での生活と、フランク亡き後、別れてから20年後にしてジェイミーのその後をスコットランドに残る記録を頼りに追うクレアと娘、そしてジェイミーの20年間。二人の再会を待ち望みながら見守るのが前半パート。そして後半はついに感動の再会を経て色々あってジャマイカ(!)へ出発。(というか、大西洋で流されると自動的にそこに着いちゃう感じ??)すごくドラマチックな大冒険ではあるけど、どんどんとっ散らかってくね。次々と敵や困難が立ちはだかるものの、必ず味方になってくれる都合の良い人物も現れる安心設計なので素晴らしいエンタメ作品になってる。さすがに、ファンタジックではあっても18世紀スコットランドの歴史をシビア(っぽく)に描いていた以前までと比べると、フと我に返るとバカバカしく思えちゃう部分もあるけど。とは言え、夢中でどんどん見進めてしまうよ!※老眼鏡着用のジェイミーがとてもお気に入り!




    【アウトランダー season4】


    アメリカで得た土地の開拓生活。ジェイミーも50歳になって熟年夫婦の生活では華が足りないのか世代交代のように娘ブリアナとロジャーのロマンス話が多くなってきた。ロジャーは前のシーズンで出てきた当初は良い人キャラで悪くないと思っていたけど、ブリアナとのコンビになると、カップルごと「好きじゃない」判定になってしまってつらい。今回はアメリカが舞台となったので、アメリカの歴史に基づいた話になってますね。当時はまだ普通に存在した奴隷制に対するクレアの嫌悪感はもちろん理解できるけど、あれは当時なりの法律に則った生活だったわけだから...みたいなトコが印象的。クレアの暴走癖が盛り上げるよね。しかしそんなことより、不自然な再会に次ぐ再会に、もう内輪のノリで楽しんでない?って気がして冷めた目で見ちゃう部分もあったけど、どれも二人や話の流れに都合が良いのでOKなんかな。楽しい楽しい!しかしエド・スペリーアスがあんな極悪人の役をやっていたとは...。(ダウントンでも性格は良くなかったか。)ジェイミーの伯母役のマリア・ドイル・ケネディは、優しいけど嫌味な部分もあったり賢くて強い意思を見せたりと、The Tudors のキャサリンぽい雰囲気のキャラだったねー。




    【アウトランダー season5】


    とにかくジョン卿はやっぱ便利キャラ過ぎだよね。安心して観られて良いんだけど。法外な税金に不満を抱く住民たち "世直し団" のリーダーとしてお尋ね者となっていた "あの人" と、彼らを取り締まる側に入らざるを得なくなったジェイミーの苦悩とかいろいろ。ジェイミーの変わらぬ男気が良すぎる!頼りない娘婿は相変わらずだけど彼なりに成長があったり、彼もまたトラウマを抱える身となってしまったり、憎き海賊との決着がついたりとやっぱり盛りだくさん。次シーズンが楽しみだなー。

    シーズン1を観始めた最初は、もしも主人公女性が酷い目に遭ったら(時代や環境的に当たり前のように有り得そうだと思った)観るのを止めてやるぜと思っていたけど、彼女に関してはずっと寸前で救出されるパターンで来たから、シーズン5にもなったら観てる方も完全に油断しちゃっててショックがデカいよな。今となってはもう観るの止めるって選択肢はないけど。あと、ジェイミーは全然老けメイクしてないっぽい感じだけど、改めてseason1を見直すとやっぱり最初はだいぶ若く見えるよ。しっかりオトナになってる。



    ここまでNetflixで観たけど、とりあえずseason1と2はBlu-rayを手に入れちゃったー。様々な映像特典も興味深いし、た〜っぷり収録されているプロデューサー&脚本家などによる本編に載せた音声解説も、制作時のこだわりや苦労、面白い点や裏話など沈黙がほとんど無いくらいにみっちりしゃべっていて、すごく楽しめたー。
    この解説はその先も観たいけど、BOXを買うかはまだ迷ってる。






    【覚え書き・テレビ】2021年前半

    映画同様テレビシリーズも残念ながらそんなに色々みてはいない。

    【エージェント物語 season4】


    今回も全6話。相変わらず本人役のゲストスターは半分はよく知ってるけど半分は全然知らない俳優というバランス(半分で感激!)。今シーズンの知ってる3人はシャルロット・ゲンズブール、シガニー・ウィーバー(フランス語ペラペラって知らなかったよ)、ジャン・レノ。やっぱり大物が登場して沸かせてくれる!話は、ASKを抜けたマティアスとノエミが映画業界の別のところで動きだしてASKと関わりもある感じで。ASK内はライバル社からリクルートしてきた超やり手女史のおかげですったもんだが。最終的にはここで終わりなのかな?こんな面白いドラマはずーっと続いてほしいところなのにホント残念だよぉ。シガニー・ウィーバーがここで演じるにあたって「想像できる最大限の酷い人になろうとした。」というインタビューを見たけど、そんな "これは私じゃない" アピールなんかしなくても大丈夫だよ!ちゃんとフィクションだと分かってて楽しんでるんだから!




    【コミンスキー・メソッド season3】


    (いきなりネタバレで悪いけど)M.ダグラスとA.アーキンのコンビを楽しみにしていたので、いきなりアラン演じるノーマンの葬式から幕を開けた今シーズンは寂しい限り。しかしその穴を埋めるように元妻(キャスリーン・ターナー)との掛け合いが賑やか!実際彼女がすごく面白かった。ただの毒吐きババアかと思いきや全然そうじゃなくて、気は強いけど愛情深い女性で、元夫(当時は良い夫ではなかった)に対してだけやたら遠慮のない辛辣さを発揮するけど、それすらユーモアたっぷりで全然ヤな感じがしない。2人が面白い友人関係になっているのがイイね。全6話で短くまとまっててサラッと楽しめた。それにしても、サンディに託されたノーマンの莫大な遺産が早く欲しくてたまらないノーマンの孫役のH.J.オスメントは、もうアホなクズ役でしか見かけなくてある意味すごいな。




    【スノーピアサー season2】



    昨シーズン最後に現れたビッグ・アリスをスノーピアサーの最後尾に接続され、列車はトップへの返り咲きを狙うウィルフォードに制御されてしまい...。スノーピアサー側とビッグ・アリス側がきっちり分断されていて、なにかするためには逐一、交渉・取引をすることになり、それを利用してウィルフォードからの解放策を探っていく方向へ...と思ったら、解決策が列車の外へ向かったのにはワクワクした!シーズン3が決定しているそうなので楽しみ。ショーン・ビーンは偉そうな悪役が似合ってて良い。ビッグ・アリスの接客係のケヴィン役のトム・リピンスキー(SUITSのトレヴァー役)も、小ズルそうな顔つきがピッタリで良い。



    【ファイアフライ通り】


    キャサリン・ハイグル、サラ・チョーク主演。10代から30年以上変わらぬ友情を築く女性2人の関係を、3つの年代を行ったり来たりしながら描くドラマ。80年代と2000年代は同じ女優が演じている。80年代の若く見える2人はどうなってるんだろ?映像加工?メイクだったらすごいなー。キャサリン・ハイグルが元々苦手なので観るか迷ったけど、観て良かった。とにかくタリーが気が強いばかりの女王様気質のセレブキャラじゃなくてほんとに良かった。(この感じだとありえるじゃない?)ヒッピーの母親の元で独特な苦労をしながら育ったせいで上手く行かないこともあるけど、それ以外のこと、特に親友のケイトに対してや彼女に関することにはいつも思いやりを感じて好きだった。真面目系なケイトの方もタリーの助言を受けて急に大胆になってキャーキャー言う姿も可愛らしいし。ずっと変わらず親友でいて!と願うけど、そうでもない終わり方で次シーズンを待たせる感じ。気になる...。




    【ブリジャートン家】


    アメリカ製作の、19世紀英国上流階級ドラマ。貴族の子女たちのよる社交界での結婚相手探しの話。その手の話として「プライドと偏見」を連想したけど、こちらは衣装がだいぶ良いじゃな〜い!と思ったら、時代が100年くらい違うらしい。ブリジャートン子爵家の美しい長女ダフネを中心に描かれる、華やかさやせつなさのあるコメディ。結局のところ主演二人のコミュニケーション不足にヤキモキするばかりだったのかもしれないけど、最終話で駆け足でいい感じの話に落ち着いて後味よく。このドラマのナレーターでもある匿名の女性記者が発行する社交界ゴシップの瓦版によって、人々の動きが左右されるところもキモ。その記者の正体を探ろうとする、結婚よりもキャリアを築くことに興味津々なブリジャートン家次女がお気に入り。イケメン公爵役のレジ=ジーン・ペイジは次期J.ボンドと言われるのも納得のカッコ良さ!長兄アンソニー役のジョナサン・ベイリーもいいよね、モミアゲを見ないようにすれば。フェザリントン男爵家の女主人役のポリー・ウォーカーはすごい貫禄が出てた。そんなことより芸術系の次男が仲良くする画家役にジュリアン・オヴェンデンが!




    【Halston/ホルストン】


    ライアン・マーフィ作品、ユアン・マクレガー主演全5話のミニシリーズ。60年代〜80年代のアメリカのファッションデザイナー、ロン・ホルストン・フローイックの栄枯盛衰。私は疎すぎてライザ・ミネリが出てくるまで実在した人物の話だとは気付かなかったんですが...。ブランドとして成功を収め、そして転落していく自業自得のありがちなパターンのドラマだけど、ビジネスの裏側の他にデザインや制作に関するシーンも多いのも興味深く観られたポイント。ユアンは立体裁断を習った上で実際に劇中で披露していたらしい。見てて違和感なく、よく出来ていたんじゃないかと思う...知らんけど。ホルストンの友人として素敵なキャラだったライザを、舞台パフォーマンスシーンにおいても本人を凌ぐ(かどうかは知らないけど)くらいにやたら魅力的に演じたクリスタ・ロドリゲスもとても良かった。




    【The One : 導かれた糸】


    DNAで運命の相手をマッチングさせる事業が大成功した遺伝学者とその秘密や、サービス利用者たちを描いたSFスリラー。マッチングの開発と事業に関するサスペンス部分がメインだけど、それよりもDNAによるマッチングが一般的になった世界という部分が興味深かった。人は皆それぞれに運命の相手がいて...というのはロマンティックな話でなんとなく面白いと思うけど、離婚の急増は不可避。ドラマの中でフィーチャーされる一組の夫婦の話が怖かった。DNAマッチングに興味のない夫の相手検索を勝手に申し込み、マッチした相手を夫に近づけないよう画策する、というパラノイアに陥ってしまった妻(グラスゴー訛り?)。どう見ても彼女は、心配なあまり事態を悪化させるだけの余計で間違ったことばかりするんだけど、夫を好き過ぎ×自分に自信無なさ過ぎ という人の思考回路として理解できなくはないんだよな。怖い怖い。こんなことは現実にはできない方がいい。遺伝学者仲間のジェイムス役、ディミトリ・レオニダスが少し魅力的だった。






    【覚え書き・テレビ】2020年後半[2]/2

    【ダーク season3】


    ドイツの超絶複雑なSFドラマ!昨シーズンの最後も衝撃の事実が判明していたのですごく楽しみにしてた。
    時間軸の違う同一人物がたくさん出てくる上に親子関係の相関図がどんどん複雑になっていくのが難しくて面白い上に、今シーズンは "起きなかった場合" の別世界の同一人物が登場したりして更に複雑に!考え方の違う2つの派閥の長が、何を目的としているのか、誰に本当の話をしているのか、などがはっきりしない部分があって、見ながら自分が何を理解できているのか、何を誤解しているのか、何を忘れちゃってるのか、気づいていないのか・・・と、悩む悩む。このヘボい脳みそには一発理解はキツいっす。しかしコレって結末にちゃんと納得できるんだろうか?と若干不安に思いながら観てたけど、感動的でとても良かった。全てちゃんと辻褄が合っていたのかどうかはまだそこまで細かく考えきれてないので、粗探しのために、いや理解を深めるためにもう一周するつもり。
    今シーズンに新キャラとして登場した、謎の少年、中年、老人の三人組(年齢の違う同一人物)がアウグスト・ディールっぽいなぁー・・・とか思ってたら、中年と老人の二人はアウグストの実父(ハンス・ディール)と実弟(ヤーコップ・ディール)だった!


    【ダッシュ&リリー】
     

    最近は私もようやくティーンの恋愛モノを好んで選ぶことは無くなったけど、なんとなく再生してみたら結局イッキ見。クリスマスに向かって進む現実的ではないロマンティックな話で楽しかった。リリーが本屋に仕込んだ "挑戦" へ誘うノートを、皮肉屋の読書マニアのダッシュが見つけ、お互いの姿を見ないまま挑戦状を交換し合いつつ相手と知り合っていく。こういうのって夢があっていいなー。もちろん実際に会ったらどうなのか、が肝になってくるし単純にはいかないトコだけど、この30分8話のドラマでは視聴者が見たいものを見せてくれる仕様になってていい。ピザ屋のブーマーが可愛くて好き。


    【弔辞はいかが】


    ドイツのドラマ全6話。夫の急死を機に、葬儀で故人を語るプロの "語り手" になることを決意した中年女性の話。葬儀社の視点で様々な家族が描かれるコメディとして面白いと思ったけど、突然夫を失った妻と子どもたちの人生を描くハートウォーミングドラマ、という部分を中心にしているので、なんとなくブレた印象かな。これはこれで2時間ドラマでやって、連続ドラマとしては葬儀屋コメディとして色んなパターンを見せてくれたらかなり楽しめそうな気がする。登場人物はみんな個性的で良かったし。※ドイツ語の「Ich liebe sie.」と「Ich liebe Sie.」の取り間違いってありえるのねぇ。


    【ドラッグ最速ネット販売マニュアル season2】


    すっかり大成功を収めているオタクによるドラッグネット販売サイト。仲間内での意見の違いや個々の秘密裏の行動によるトラブルに人間ドラマとしての面白味も生まれているし、笑いどころも散りばめられていて楽しいんだけど、如何せん1話30分未満の全6話と短いので、何もかもサラっと通り過ぎていっちゃって不完全燃焼な印象。最終的にイマイチ理解できてない部分もあったし。ドラッグ販売版シリコンバレー(CEOのキャラにも共通点を感じるし)って感じのコンセプトや視覚的な楽しさには魅力があったけど、全体的には物足りなかったかなー。


    【バイオハッカーズ season1】


    ドイツのNetflixドラマ。名門医大に入学した優秀女子ミアは、過去に家族に起きた悲劇に関わったと信じる、最先端の生物学者ロレンツ教授の助手を志願。で、自分の求める証拠を掴もうと探り回る話。イケメン先輩助手ヤスパーとの恋愛や個性豊かなルームメイトたちとの生活も魅力的だし、優秀な学生たちによる、観てる私には真偽や可不可が分からない類の研究や操作などが面白かったりで、夢中で観た。分かりやすい悪役もいいし、その悪さに対する倫理的嫌悪と同時に、新しい遺伝子技術に対して全否定でいいのかな?という疑問もなんとなく浮かんだりして、面白い話だった。6話しかないので全体的に都合よくサクサク。もっと長くしたらダメなんでしょうかね?要点を絞ってチャッチャと進んでいかないと観てもらえない時代なのかな?とにかく続編が待ち遠しい。ヤスパー役の Adrian Julius Tillmann カワイイ。2020年に映画大学で演技の勉強を終えたばかり新人さんらしい。


    【ザ・ポリティシャン season1、2】


    ライアン・マーフィ製作作品。後回しにしてた間にシーズン2も公開されちゃったので慌てて観たけど、面白い。高校の生徒会長選挙戦の話。学校内の選挙がこんなに "選挙戦然" としてるのねー。子どもの時からこういうのが当たり前の世界に暮らしてるから、あちらでは政治に関心を持つ若者が多いのかしらね。参謀役の仲間たちとの戦略会議も本格的っぽくて面白いし。将来大統領になるプランを綿密に立てている金持ちの御曹司の生徒会長候補・主演のベン・プラットは見た目に魅力は感じないけど、巧く立ち回る頭脳派の演技は良いし歌がとても良かった。彼の親友リヴァー役のデヴィッド・コレンスウェットは(「ハリウッド」でのハマり役を見たばかりなせいか)見た目が "昔の人" を感じさせるので、この話の舞台が昔なのかと最初の方混乱しちゃった。お金持ちの子たちがメインなせいか、見た目に華やかでカラフル/ポップなシーンが多いのもいい。セレブなお母さんを演じるグウィネスのそれらしさもいいけど、イっちゃってるババァ役のジェシカ・ラングがたまらん。

    そしてシーズン1から3年をジャンプした先のシーズン2は、ここからが本番と言わんばかりさらに面白く。本物の議員になるべく選挙に挑む主人公、彼を支えるのはかつて生徒会長選挙をともに戦った仲間+ライバル。学生時代に培ったやり方をそのまま活かしてる感じがすごい。対抗するのは長年地域で圧倒的強さを誇ってきたベテラン女性議員。こんな選挙の裏側を知らなすぎてリアルなのかフィクション過ぎる無茶苦茶なのか判断がつかないけど、グチャグチャで面白い。女性議員のベテラン参謀を演じたベット・ミドラーも見事!


    【ラブ&アナーキー】


    出版社が舞台のスウェーデンのドラマ。経営コンサルタントの既婚女性が若いIT技術者に弱みを握られたことをきっかけに、お互いに出し合うお題をこなす度胸試しゲームが始まり...。こういう、場合によっては他人に迷惑をかける可能性もある悪ふざけは基本的に見ていられない方だけど、コレの場合はそんなことが気にならないくらいにイケメンに釘付けになれたので非常に楽しかった。結局は不倫になっちゃうから良い話ではないんだけど、カワイイ若者のピュアな笑顔が見えるだけで、彼の方の味方になっちゃうんだよなぁ。あの子を泣かせないでー!って。とは言え、どうしてもその先の未来を想像しては、年齢差を考えてキツいっすねぇーと、悲しい気分にもなっちゃうんだけど。何はともあれビョーン・モステン、この名前は覚えておこうか。(静止画より動画の方がいいね)


    【ロシアン・ドール:謎のタイムループ seaon1】


    2000年前後の大ヒット青春映画で見て好きなタイプだと覚えていたナターシャ・リオン。彼女が製作、主演の高評価ドラマなので気にはなっていたけど、Netflixによると私とのマッチ度が低めなので後回しにしてた。何度も死んでは同じ日時・場所の同じパーティのトイレに戻ってしまうというループに訳も分からず巻き込まれた主人公が、抜け出そうと秘密をさぐっていく話。キャラ的には昔感じた印象と変わらないサバサバ女で嬉しい反面、彼女を中心として見続けてるとどうもイライラしてくることを発見。まともに会話ができない感じがちょっとねー。たまに見るには好きだけど、実際には付き合えない苦手なタイプらしい。まぁ、この異常事態の中で完全にパニクった状態を "彼女をキャラ" としてしまうのはフェアじゃないけど。内容は徐々に楽しんで行けた感じ。どんな風に変化していってどんな風に解決に向かうのか、興味を引かれて3〜8話はイッキ見。次のシーズンも多分観る。H.ニルソン「Gotta Get Up」がテーマ曲のようになってて印象に残る。






    【覚え書き・テレビ】2020年後半[1]/2

    【アップロード 〜デジタルなあの世へようこそ〜】


    Amazonオリジナル。2033年、死の直前に肉体以外を仮想現実世界へアップロードされることが可能な時代を描いたSFサスペンスかつラヴコメ。物語は主人公の死の真相を探るサスペンスではあるけど、やはり見どころは仮想世界での生活。自由に生きてる人とビデオ通話で話したり、VRで訪問してもらったりと交流が可能でお互い寂しくない。主人公はセレブな婚約者が最高級の環境へアップロードしてくれたため、見た目に夢のある生活を手に入れているけど、現実の支払い能力差によってこの世界の中にも大きな格差が生じている。支払う人の懐事情や気持ちの変化などによっては、ダウングレードや消去もありうるわけだし、夢のシステムのようだけど先を考えて怖くなるだけのような気も。性分によるんだろうな。現実世界から操作や助言等をする世話係として働く人々の生活や、彼らとアップロードとの人間関係ももちろん面白い。次シーズンが待ち遠しい!


    【エイリアニスト season2 暗闇の天使】


    ダークな内容・雰囲気と心理学を駆使して難事件に挑む19世紀が舞台のサスペンスとしてとても良かったシーズン1は、もちろんダニエル・ブリュール目当てで観たわけだけど、シーズン2ではダニエルの活躍度がひどく低くなってしまっていた。NY市警初の女性職員だったサラ(D・ファニング)が独立して探偵事務所を設立しており、今回メインとなる赤ん坊ばかりを狙った誘拐・殺人も、彼女が捜査を請け負って彼女メインで動いていく流れに。ダークな事件・雰囲気やたまのグロ表現などはキープしてはいるものの、エイリアニストの活躍があまり見られない普通のサスペンスになった感じ。決してつまらない話ではないけど、"ガール・パワー" を強調することに気を取られて元々のドラマと違ったモノが出来上がっちゃったかのよう。観応えのあるドラマに仕上がってはいるので高評価をつけるけど、なんか腑に落ちないというか...。


    【FはFamilyのF season4】


    70年代アメリカのサラリーマンのフランクとその一家を描いたコメディアニメシリーズ。今回はフランクが絶縁していた憎き父親が登場。しかし家族に好評なオジイの様子を見た感じ、若きフランクが捻くれた解釈をしたまま記憶して憎しみを持ち続けていたのか??これまでフランクの問題大アリな人格を見てきたので余裕でそう疑っちゃう。実際は似たもの同士のこの親子の関係は上手く収まるのかが見どころ。個人的にはそんなことより、長男ケヴィンに良い影響を与える彼女ができたことがとても嬉しい。


    【エミリー、パリへ行く】


    パリのマーケティング会社に1年出向となったアメリカ人の女の子が主人公。キュートなファッションに身を包み溌剌と働くリリー・コリンズが魅力的過ぎる!!そして "みんなが憧れるパリ!" なイメージのまんまの街並み!優しいイケメンと超イイコな女友達たち!フランス語が出来ないままパリでバリバリ働こうとする主人公の無謀っぷりにドキドキするものの、どこまでも前向きに頑張り、しかも能力もあって運もあり、更にシンプルに好かれちゃう良い子だから、楽しく応援モードで観れちゃう。しかも30分ドラマだから問題が常にあらよっと解決しちゃうからサクッと気軽に楽しめて良い。ダーレン・スター作品はやっぱキャッチーでいいよねー。今後も楽しみ!リリーをイビる上司役は「エージェント物語」のフィリピーヌ・ルロワ=ボリューでコレもなかなか良い。


    【ザ・クラウン season4】


    80年代中心のシーズン。ダイアナとチャールズの不幸な結婚生活の話も大きく扱われていたけど、どれくらいが本当なんだろう。特に話の筋が通らないことは無いし、チャールズがダメ男のように見えるけど必ずしも彼が悪いとも思えないようにも見えるし。ダイアナはこんなことに巻き込まれて可哀想って感じだし。マーガレット王女の言う「この一族は何度同じ過ちを繰り返して犠牲者を出すのか」が一番しっくりくるポイントに思えたなー。そういえばダイアナのシェアハウス暮らしやディスコ遊びなどのフツーの学生生活にちょっと驚いた。要は貴族のご子息・ご令嬢の現代の暮らしがどんな感じなのかを全く知らなかったってことに気づいたってだけ。サッチャー首相に関してもほとんど知らず、彼女の政策のせいで失業者が急増して労働者に憎まれてた、くらいの認識だけど、女王とサッチャーのやりとりが面白く感じた。決して意見を言わないはずの女王がつい出してしまったくだりとか。女王の寝室忍び込み事件や、マスコミへのリーク責任押し付け事件など、初耳の事柄がなかなか面白かったり衝撃だったり。



    【The Sinner -隠された理由- season3】


    ゲストスターにマット・ボマー!ということで楽しみにしていたシーズン。私はすごく楽しめた。が、IMDbのレビューがやたら低い...。たしかにシーズン1の凄い衝撃性や "謎" の面白さと比較すると、"ほぼ何も起きてない" 位に感じる物語、そして主人公のアンブローズ刑事のあまりに独特すぎるスタンドプレーの現実味の無さなんかは、楽しめない人が多いのは想像できる。私はそれよりも、もっとジェイミーについて納得しやすいように、生い立ちの事情を更に詳しく知りたかった。でも、過去2シーズンでアンブローズの人物像を見てきた上で、彼が今回の容疑者ジェイミーと共通点を感じ取り合って 関係 を築いていく様は、人間の闇を描くドラマとして面白く出来ていたと思う。私は好き。そして何よりも今回のマット、(大きな声では言えないけど)別人かと思うほど演技が巧くなってたように感じた。しかも、「スタッフさんたち、"美マット" を撮ることを楽しんでんだろうなぁ〜」と思わずにいられない美麗ショットが目白押し!
    驚きの展開や手に汗握るサスペンスを求めて観るなら向かないと思うけど、このマットは見逃せませんぜ。



    【スノーピアサー seaon1】


    SFっぽい見た目のJ.コネリーの画像では普段は特に惹かれないけど、Netflix がマッチ度99%だというので観てみたところ、すごく面白かった!ポン・ジュノ監督の映画版が評判良かったらしいけど存在も知らなかったので比較はナシ。地球温暖化対策で冷やした地球が冷えすぎて氷の世界となり、一部の生き残った人類は永久機関で走り続ける1001両の列車上で生活。その中身は富裕層、一般労働者、貧困層で分けられていて、不満を募らせた最貧困層が反乱を企てる話。奴隷扱いをされる人々が存在してる社会ってのは単純にダメなのでより良い社会に、という話になっていくのはわかるけど、ある秘密を抱えていたことで超優秀エンジニアでありみんなの生命維持を第一に考えるJ.コネリーを倒す構図になっていくので、どんどん反乱軍が憎いばかりになってっちゃった私は見方を間違えてたのかしら。なにはともあれ十分楽しめて満足。次シーズンが楽しみ!







    【覚え書き・テレビ】ホワイト・クイーン 他

    フィリッパ・グレゴリー原作のTVシリーズが、今年の4月から日本でも配信されていたことに秋に気づいて、慌てて観た!(AppleTVアプリの中のStarzplayというチャンネル、うちではAmazon FireTVを通して視聴。→月額600円、7日間無料体験あり)もう7年も経つから諦めていたのですっごく嬉しい!

    【ホワイト・クイーン 白薔薇の女王】


    やっと観れた!原作も7年くらい前に読んで楽しんだ覚えがあるけど、ドラマもたぶんそのまんまのイメージですごく良かった!「The White Queen」(これしか読んでない)を中心に「The Red Queen」と「The Kingmaker's Daughter」を混ぜてあるわけかな。全10話。面白くできてると思う。キャストも当時チェックしてリチャード(アナイリン・バーナード)に期待していたけど、やっぱり良かったわ〜。暴君として知られるリチャード3世は実は真偽不明の噂で作られた人物像だとも言われてるそうだけど、この物語内で描かれる彼もわりと反感を感じないキャラなんだよね。むしろアホな兄のジョージとの対比ですごいイイコに思えるくらい。王になった後も彼よりも王妃の方を悪者に描いている感じだし。王座を取ったり取られたりを繰り返す戦時中の話で、権力のある人ほど身近な人間とも信用し合えない状況。それぞれに解るわ〜と思える理由があるから誰が悪いとも言いきれなくて辛い...し、そこも面白い。ただ、原作もそうだったけど、元々のヒロインE.ウッドヴィルをどんどん嫌いになって行く仕様なのが観ていてちょっとね。母親の方はすごく好き。あと、ヘンリー7世の母マーガレットとか、結果は分かっていてもキャラ的には頭のおかしい人にしか見えないけど、あの圧倒的世渡り上手のトマス・スタンリー(良い!)と再婚した後は、夫婦の関係や雰囲気も合わせて最終的にはちょっと面白くなっちゃってた。あ、そういえばこのドラマを観たがった理由はジェイムズ・フレインだったわ。ウォリック伯...やっぱり素敵な役ではないけど、あの顔を見ると安心する(笑)。ウォリックに利用される娘たち、特に妹アンの物語もいいね。幸の薄そうな見た目ながら頭の良さや意思の強さで王妃として活躍しそうなところを、どうもヴィラン化していっちゃうのも興味深い。またこの辺りの登場人物から続く家系図・相関図を調べて辿ったりしてしばらく楽しめそう。



    これを観終えて現在「悪王リチャード三世の素顔」という本を読んでる。このドラマで見たリチャードが感じが良くて気になったから。エドワード四世が在任中に書かれた文献からシェイクスピアなどまで15〜16世紀の文献を色々見比べて真実を探る内容で面白い。現在まで残っているリチャード三世の悪いイメージ(やクラレンス公の死刑などその辺りに関する情報)の多くは、やはりシェイクスピア劇を信じる方向で伝わってる感じらしい。一般人はそんなトコだろうと予想してた。で、そのシェイクスピアが元ネタとしたのはチューダー期に王たちへのおべっかで敵を悪く表現する慣例に従って書かれた文献だったとのこと。あの(正直でいることを自分の命よりも重んじた...みたいな印象の)トマス・モアまでがそんなことをしてたらしいから古い文献って何も信じられないんじゃ?って感じになってきた。ヘンリー八世の祖父にあたるエドワード四世は悪く言わず、あくまでリチャード三世を悪者にするという忖度もしているようだし。ま、エドワード四世の存命中に書かれたものには、リチャードは悪く書かないでウッドヴィル一族を悪く言う方向の記述があるようだし、結局は時代や著者の派閥とかによるんでしょうね。完全に中立って見つかるもんだろうか。そういう意味では国外に残っていた外交官の手紙など外国人が書いた物の方が信憑性が高そうな部分もあるっぽい。その辺りを研究するのも面白いところなんでしょうね。とにかくリチャードは、背は低めだけど美男子で思いやりのある良い人だったらしいよ!


    【ホワイト・プリンセス エリザベス・オブ・ヨーク物語】


    全8話。エドワード4世とE.ウッドヴィルの娘エリザベスがヘンリー7世と結婚して...という話ということで、「ホワイト・クイーン」の続編なので同じ登場人物がたくさん出てくるけど、製作がイギリスからアメリカへ移ったからかキャストは基本的に総入替え。セシリー公爵夫人のC.グッドールだけなぜか続投で個人的には嬉しい。娘が嫁いで王妃となってからも、ヨークの生き残り王子を担ぎ上げてひっくり返すぞー!と血気盛んな元王妃E.ウッドヴィルに、ずーっと苛つかされっぱなし。コイツいつまで生きてるんだっけ?と途中で思わず調べちゃったくらい邪魔だったわー。あの人については主役時代から隠居時代まで、結局いいところが見つからないまま終わっちゃったじゃないか。エリザベス・オブ・ヨークとヘンリー7世については、敵同士の政略結婚だったわりに結婚生活は上手くいっていた、との情報を前もって得ていたので、夫婦の心の移り変わりなんかを楽しみに眺めていたけど、ヘンリーのパラノイアに見えてしまうほどの情けないネガティヴ感情がチラホラ見えるのがちょっと...。そういうタイプとは知らなかったので。これは実際に色々企む輩がアチコチに居たわけなので仕方ない。しかし、大きくなってからは現実的な物言いで母に楯突いていたエリザベスの頼もしさが、ヘンリーに対しても発揮されるのがなかなか良い。けれどマーガレット・ポールの心優しさがフィーチャーされていくにつれて徐々にエリザベスが "母エリザベス" っぽく変わっていっちゃうように見えてつらい。それぞれがどうしようもない状況に追い込まれていくから仕方ないのよね...。平和な世を築くために冷酷な判断をする必要もあるって、物語として観る分にはよくある話だけど、こういうのを現実にやっていたわけだからなー...。ま、ドコがホントなのか知らないけど。いくらなんでもコレは明らかにフィクションだよね??って部分もあるし、何が史実なのかはやっぱりちゃんと知りたいかもなー。「君、よくやってくれたね。名前は?」と、次へ続く大物の名前を引き出して期待させる終わりもいいよね。




    【スパニッシュ・プリンセス キャサリン・オブ・アラゴン物語】


     8話ずつの2シーズン。アーサー王子とキャサリン・オブ・アラゴンの結婚からアン・ブリンの登場まで。(この先が作られるのかどうかは知らない。)キャサリン・オブ・アラゴンといえば、「The Tudors」他これまでこの辺りの時代劇をいくつか見た感じでは、スペインから政略結婚のためにイギリスへ来たものの夫が結婚後間もなく病死してしまったためその弟のヘンリー八世と再婚させられて王妃となるが男児を産めなかったために夫に捨てられたちょっと可哀想なおばさん、って印象が残っているわけだけど、そういえば前半部分の若い頃の話って観たことなかったんだよね。ということで楽しみに観始めたんだけど、こんな素敵なラブストーリーがあったなんて!!と驚く内容。しかしこれって史実との違いが大きすぎて歴史に詳しい人たちからは大批判の嵐が起きてるみたい。やっぱりかー。さすがにキャサリンがイギリスに来た時点ではまだ少年だったヘンリーとあんなロマンチックなエピソードがあるわけないもんねー。ま、歴史を学ぶことはできなくても、よくできた二次創作として私はしっかり楽しめましたよ。ヘンリー7世の母が凶悪なヴィランに描かれているのも、これまで観てきた感じから ここまでの暴走もありえるかも?? とも思えて、話としては面白いし。



     さて、元々のお目当てはヘンリー七世を演じたエリオット・カウアン。柔らかい声質で王の役ってどうだろう?と思っていたけど、情けない系キャラな部分もある王なので全然問題なし。「ホワイト・プリンセス」時のヒョロいキャストとは打って変わってデカいマッチョになっちゃってるけど、それはしゃーない。出番は前半8話まで。
     マーガレット・ポールはローラ・カーマイケルが熱演。彼女お得意の(?)苦悩や困惑に顔を歪ませる様に安定感を感じる。ローラは「ホワイト・プリンセス」の若い頃の同人物役の女優と顔や雰囲気が似ていて良い。彼女のエピソードが多いなと思ったら今作は、キャサリンの物語「The Constant Princess」の他にマーガレット・ポールの物語「The King's Curse」が元になっているそう。クラレンス公ジョージの娘として生まれた子供として「ホワイト・クイーン」に、ヘンリー七世の王妃となったエリザベス・オブ・ヨークの従姉妹として「ホワイト・プリンセス」に、そして今作にはキャサリン王妃の良き友人として登場し、彼女のドラマチックな生涯が通して観られたことで、この人も気になる存在になってしまった。(「The Tudors」では処刑されるとこまで観たし。)
     若いヘンリー八世は、チャラくて天真爛漫風だけど国民のために良い王になることを考えてる実は賢いタイプ、という「The Tudors」で親しんだキャラを踏襲してる感じなので、本当かどうかは知らないけど違和感がなくて心地よかった。ま、後半にはこれまたイメージ通りキャサリンへの冷たい態度や酷い仕打ちを見せてくるのでアレだけど。とはいえ、キャサリン役のシャーロット・ホープもヘンリー役のルアイリ・オコナーも現在30歳らしいけど2人とも若く見えるタイプなため、結婚当初はいいけど話が進んでもいつまでも貫禄が出ないのがやや残念かなー。
     「The Tudors」では良い人なイメージもなく早々に処刑されてしまった(第3代)バッキンガム公が最終的に素敵な人キャラになっていたのは意外だった。実際は彼はエドワード四世の王妃エリザベスの妹の息子であり父・祖父を辿ると王家と親戚ではあっても血縁関係ではないみたい。なので「The Tudors」で自分の王位継承権を主張してたのはおかしい気がするため、仲の悪いウルジーに嵌められて証拠もないまま反逆罪に問われたというのが史実なら、「The Tudors」よりもコチラの方がホントっぽい感じがする。知らんけど。でもいい人であってくれるとなんか嬉しいんだよな。
     ※【追記】改めて「The Tudors」を観直して、バッキンガム公がエドワード二世の直径とのセリフを発見。調べたらちゃんとそうなってた。…ということで、元々は王の愛人の子だったために王位継承権を認められてなかったにもかかわらず、ボーフォート家はしれっとランカスター朝で幅をきかせて、後にまんまとヘンリー七世を王に据えた、という歴史らしいので、どうやらエドワード三世の孫の筋にあたるバッキンガム公(エドワード・スタッフォード)が 俺の方が正当な王だぜ!と主張するのは間違いじゃなさそうだね。結局チューダー朝は、マーガレット・ボーフォートが強烈な思い込みを基に頑張り抜いたおかげなのねぇ。なるほどー

     あとは、「The Tudors」ではほとんど描かれてなかったスコットランドへ嫁いだヘンリーの姉メグについて詳しくやってくれたので少し勉強になった。ま、あまり強く思い入れることは無かったのですぐ忘れそうだけど。
     それから、キャサリンがスペインから連れてきた一番親しい女官リナは、実在した人物を元にしてるとの記事を発見した。これが信用できる記事かどうかはわからないけど興味深い感じがする。



    さて、忘れないうちにStarzplayの契約をはずさないとね。お世話になりました。







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